犬の血便。血便の原因や考えられる病気、治療法、予防法について

「便」というものは、文字通り体の調子を伝える「便り(たより)」になるものです。犬を飼い始めると、毎日この便をチェックすることは必須です。この便から、今の犬の状態がわかるからです。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

ある日、犬の便に血が混じっていたら…。じつはこの血便は、犬が飼い主への大事なお知らせをしていることを意味します。そこで今回は、この血便がどのような意味を持つのか解説していきます。

犬の血便が出る原因

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血便はその色によって2つに分けられます。

赤い鮮血が混じっている血便

便が赤くなっている場合、これは出血してからまだそれほど時間が経過していないことを示します。ということは、直腸や肛門など、便が排出される場所の近くで出血が起こっているということです。

どす黒い塊が混じっている血便

もうひとつは、どす黒い、タールのような血が混ざっている場合です。これは、出血してから時間が経過していることを示していますので、胃や小腸などからの出血が示唆されます。

このように、血便の色によってどこで出血しているかがわかりますが、いずれにしても消化器のどこかで出血が起こっているということです。下痢などで一時的に消化管粘膜に炎症が起こり出血する、固い便が通過するときに粘膜から出血する、といったケースではさほど心配はいらないですが、気をつけた方がよいものも存在します。

気をつけた方がよい出血の原因としては、以下のようなものが考えられます。

●異物を飲みこんだことにより消化管粘膜が傷つけられてしまうもの
●感染症によるもの
●アレルギーによるもの
●免疫疾患によるもの
●腫瘍などのできもの
●肛門嚢の炎症

腫瘍などの出来物は消化管のどの場所にも出来ますが、腫瘍から出血があった場合、腫瘍の場所によって血便の色が変わります。最後の肛門嚢の炎症は、便に血が付くことで気づくよりも前に、お尻に血が付いていたり、排便時に痛がったりすることで気づくことも多いです。

犬の血便の治療方法

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では、血便が出た時はどのように治療をすれば良いのでしょうか?

血便が出た時は体内で異常が起こっているサインですので、病院に連れていきましょう。その際、血便を持参することも忘れずに。また、血便が出た時には食欲不振や嘔吐、腹痛、元気消失などを伴うこともありますので、日頃と違うことがある場合は伝えましょう。

血便の中でも、緊急性が高いものがあります。それが、元気消失、食欲不振、水溶性下痢、大量の血便などを伴う急性腸炎です。
パルボウイルス、ジステンパーウイルス、コロナウイルスなどのウイルス感染によるもの、サルモネラなどの細菌感染によるもの、刺激物や腐敗物、中毒を起こす物質の誤飲、小型犬に多く見られる出血性胃腸炎などが主なものです。これらはすべて、すぐに治療を行う必要があります。

また、高齢犬の血便では消化管に腫瘍ができ、そこから出血しているというケースも想定する必要があります。

犬の血便を予防する方法

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犬の血便について、飼い主が気をつけられることはまず、日頃の食事をバランスがよく犬にとって適したものにすることです。そして、変わった食べ物を与えることは控えます。また、強いストレスを受けた人の消化管粘膜に潰瘍ができるように、犬の場合も強いストレスは避けた方がよいでしょう。

そして誤飲をしないよう、しっかりと観察することです。散歩中も、犬が道に落ちているものや草を口にしないように気をつけましょう。また、家の中で遊ばせる時も、犬が飲み込めるような小さい異物は片づけておきましょう。

犬の血便は、何かしらの身体の不調を示す飼い主への便りです。この便りを受け取った時には、すぐに獣医師に診断してもらい、体の不調の治療を行いましょう。

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