【獣医師監修】ターキッシュアンゴラの特徴や性格、飼い方について
一時期、絶滅の危機を迎えたこともあるターキッシュアンゴラ。ネコ科の動物の中では最古といわれるマヌルネコをルーツに持つとされる猫です。トルコで生まれ、世界各地に愛好家がいるターキッシュアンゴラはどのような猫なのでしょうか。
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長
ターキッシュアンゴラの歴史
ターキッシュアンゴラは、名前の通りトルコで誕生した猫です。古くから、トルコのみならず世界中で重宝され、現在でもトルコでは原種のアンゴラを見かけることができます。
しかし、このアンゴラの数が減少し、絶滅の危機を迎えたことがあります。そこで、この美しい猫の絶滅を防ごうと、1960年代にアンゴラ動物園で計画繁殖がスタートしました。一部の猫はアメリカやイギリスに渡り、異国の地のブリーダーによりペルシャとの交配が行なわれましたが、太めの体格になってしまい失敗に終わります。その後、シャムの血を入れることでもとの引き締まった体型を取り戻し、現在に至っています。
ターキッシュアンゴラの特徴
ターキッシュアンゴラの体躯は筋肉質の中型で、標準体重は2.5~5kg程度です。頭はくさび型で、付け根の広い大きな尖った耳、少し吊り上がったアーモンド形の目が特徴です。
また、長くふさふさとしたしっぽに、長く上品な首も特徴的です。被毛は手触りが良い、ロングのシングルコートです。目の色は様々で、青・緑・琥珀・オッドアイなどが存在しますが、すべて公認されます。
ターキッシュアンゴラの性格と上手な付き合い方
ターキッシュアンゴラは、自由気ままな性格なので束縛されるのを苦手としています。「歌いながら歩く猫」「バレリーナのような猫」とも称される猫で、家族みんなと一緒にいるよりも、マイペースに生活することを好みます。飼い主ファミリーの全員と仲良くするというより、お気に入りのひとりがいればそれで充分というタイプの猫です。
したがって、ほかのペットと仲良くできるかは、そのお気に入りの飼い主の意識が自分に向いているかどうかがポイントになります。自分に一番注目が集まっていることがわかれば、ほかのペットとも仲良くやっていけるでしょう。
ターキッシュアンゴラと長く快適に暮らすためのヒント
ターキッシュアンゴラは、活発で遊ぶのが大好きです。好奇心が強くハンティングも好みます。飼い主も一緒に動き回りながら遊んであげると、非常に喜びます。
また、とても賢い猫なので、扉の開閉のような頭を使った遊びも得意としています。高い所に上るのも大好きなので、キャットタワーを用意してあげましょう。キャットタワーがなかったとしても、自ら家具の上に上がって下を眺める行動をとりますので、家具が倒れたりしないように、危険防止の対策はしっかりしておきましょう。
好奇心旺盛なターキッシュアンゴラは、外出をすると戻って来なくなってしまうことがあります。戸締りは忘れないようにしましょう。
ターキッシュアンゴラの被毛はシングルコートではありますが、毛量が多いので、週に1度はブラッシングもしくはコーミングをしてあげるようにしましょう。
トルコで長く純血種として育ってきた猫なので、遺伝性の疾患は比較的少ないのですが、運動失調症の発症確率がほかの猫より高いといわれています。この病気を発症すると、成猫になる前に亡くなってしまうこともあります。
その他、純血種でみられることがある肥大型心筋症を患うリスクが高い傾向にあります。この病気は、遺伝性のものであれば2~3歳くらいのタイミングでその兆候が見られます。まだ若いにも関わらず、カラダを動かそうとせずダラダラしていたり、寝てばかりいるような状態になったり時には、獣医師の判断を仰ぎましょう。また、定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療を行うことが重要です。
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