【もっと知りたいチワワのキモチ】外が苦手な犬も公園デビューから再チャレンジ! チワワが喜ぶ散歩術
チワワにとって楽しい散歩とは? 専門家のおすすめメニューや読者のアイデアにはすぐに取り入れられる工夫がたくさん! 今よりも充実させてチワワが喜ぶ時間にしよう。(チワワスタイル Vol.25より)
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チワワは活発とシャイがいる 愛犬の性格を見極めよう
新緑の季節は、チワワと散歩やお出かけを楽しむのにぴったり! せっかく一緒の時間を過ごすなら、愛犬が好きなことを取り入れてみては? しつけインストラクターの戸田美由紀先生に、チワワが喜ぶ散歩術について聞いてみた。
「基本のメニューはここで紹介している13種類です。『これだけが好き』という偏ったタイプより、満遍なく好きなタイプが多いと思います。飼い主さんのひざで過ごすことが好きなチワワは多いですが、散歩に出かけたのに、まったりしてばかりではもったいない! 走ったり遊んだりして、散歩を思いっきり楽しみましょう」
13種類もあると迷ってしまう。犬によって好き嫌いもありそう……。
「チワワの性格は、活発とシャイの両極端に分かれるので、まずは愛犬の性格を見極め、喜ぶメニューから取り入れるのがおすすめです。とはいえ、活動的な散歩をしてこなかったチワワをいきなり走らせるのは難しいかも。段階を踏んで慣らしていきましょう」
1日で全てをこなすのは大変! おすすめの取り入れ方を聞いてみた。
「まずは愛犬が好きそうなことを2、3種類取り入れて一通り試してみましょう。特に好きなことを定番メニューにして、後は日替わりにしては?」
愛犬との散歩中にオリジナルのメニューを見つけられそう!
犬が好む散歩のメニューは13種類!
愛犬の好きなこと、知ってる? 散歩・外出の楽しみ方
戸田先生によれば、散歩に関する犬の楽しみはなんと13種類。愛犬が好きなこと、体験していないことを確認しよう。
愛犬にあわせた楽しみ方を見つけてあげよう
散歩=単純に歩けばいいと考えている飼い主は少なくないかもしれない。けれど、散歩は日頃家の中にいるチワワが外界に触れて、いろいろな刺激を受け取る一大イベントなのだ。
ただ単純に歩くだけでは飽きてしまうチワワや、疲れるだけでまったく楽しめないチワワもいるだろう。
愛犬が何を楽しんでいるのか、飼い主が発見してあげたい。散歩が苦手だというチワワも多い。
そんな場合は、下の記事を参考にしてみよう。ひとつずつ進めていくことが大切だ。
観察
飼い主のひざでまったり過ごす
安全地帯である飼い主のひざに乗って、周辺を眺めることが好きなチワワもいる。気持ちの良い外の風を感じながら観察。もし場所が決まっているなら変えてみよう。
好みの場所
お気に入りの定位置へGO!
散歩コースの途中にあるお気に入りのベンチに座って一緒にのんびり。思いがけず通行人とコミュニケーションも。実はチヤホヤされるのが好きなチワワは多い。
走る
10本ダッシュもへっちゃら!
犬はもともと走ることが大好き! 中にはアスリートのようにダッシュを繰り返す犬もいる。活発なタイプではなくても、早歩きから始めて活動の喜びを教えてあげたい。
日向ぼっこ
ポカポカ陽気でリラックス
チワワは飼い主と穏やかに過ごすことが好きなタイプが多い。休憩を兼ねてのんびりと日向ぼっこをしよう。思わず昼寝しちゃいそう? 季節によっては水分補給も忘れずに。
におい嗅ぎ
自慢の嗅覚で新鮮な情報をキャッチ
犬は優れた嗅覚を使い、においで世界を感じ取ることができる。常に変化を続ける屋外の環境は、新鮮な情報がたくさんある。生まれ持った能力を発揮できて喜んでいるはずだ。
ドッグラン
社交的なタイプなら犬同士で交流を
他の犬に興奮したり恐怖を感じたりしないタイプであれば、とっておきのイベントとして犬同士の交流ができるドッグランに出かけてみよう。愛犬の性格を見極めることが大切だ。
寄り道
顔見知りのオヤツ補給所へ
他犬の飼い主や近隣の人からオヤツをもらうことが習慣になっている犬もいる。道草を食いつつオヤツをいただくのも散歩術!? 楽しいメニューの一つに加えてもOK。
ドライブ
安全運転でレッツゴー♪
ドライブが好きなチワワは多い。散歩は苦手でも車には喜んで乗る犬もいる。万が一の事故を防ぐために、クレートに入れてシートベルトで固定し、安全を確保してから出発!
ロングリード
思い思いに過ごす自由時間
遠足の自由時間のワクワク感を散歩に取り入れ、散歩中にフリータイムを作ろう。ロングリードに付け替える場合は、長さの範囲に誰もいないことを確認すること。
トレーニング
青空の下でお勉強!
室内で覚えたオスワリやマテなどの基本も、環境が変われば犬にとっては別。屋外でも同じようにできるようトレーニングを。犬も目をキラキラさせてやる気になるはずだ。
あいさつ
相手がOKならコミュニケーションを
愛犬が社交的なら、気が合いそうな他犬とあいさつしたり、遊んだりするコミュニケーションも散歩の醍醐味になる。
相手の飼い主に確認してからゆっくり近づこう。
オモチャで遊ぶ
屋外用に室内とは違うものを選ぼう
ボール遊びや引っ張りっこ遊びができるオモチャを持って行こう。歩くだけの散歩より、思いがけないアイテムが登場するだけでハイテンションになるはず!
ひたすら歩く
歩調を合わせてどこまでもてくてく
散歩の基本スタイル。飼い主と歩調を合わせて黙々と歩くことが好きな犬もいる。しかし他の楽しみを知らない可能性が高いので、本特集を参考にメニューを増やそう。
散歩が苦手な犬はどうしたらいい?
チワワの中には散歩が苦手な犬もいる。愛犬を喜ばせるために飼い主ができることは?
飼い主のフォローで楽しめるようになる
「チワワの性格は両極端」と戸田先生が言うように、散歩を楽しめる活発な犬もいれば、苦手というシャイな犬もいる。
「飼い主さんがシャイであることを理解してフォローすれば、かなり改善できます。愛犬に散歩の喜びをぜひ教えてあげてくださいね」
あきらめるのはまだ早い!
❶飼い主の気持ちを前向きに
リードを通して飼い主の気持ちは犬に伝わる。心配が逆効果になる場合も! リードを張りすぎず、過剰に心配しないことが大切だ。
❷苦手なものに慣らす練習
恐怖を克服する必要はないが、苦手なものに遭遇しても落ち着いてスルーできるように練習しよう。難しい場合は専門家へ相談を。
犬が吠えたりしない遠いところから苦手なものを見て、声でほめてからアイコンタクト。
アイコンタクトができたら、ごほうび。できなければ苦手なものから距離を置いて再挑戦。
本誌読者が実践① 散歩メニューにサッカーを取り入れて運動
家族も楽しめる散歩メニューを考案。愛犬が苦手を克服したり健康優良児に育ったり、いいことづくめだそう。
茨城県/岡野あんず(メス・1歳)
散歩中もよく話しかけてコミュニケーションを図っている。ご主人は猫なで声で「あんずさん」、奥様は「おりこうね」が口癖になっているそう。
散歩デビューから2ヶ月で筑波山を制覇!
子犬の面影を残すあんず。公園には生後4〜5ヶ月でデビューしたそう。
「初めて芝生に下ろしたらチクチクするのが嫌だったらしく、私の足に乗って避難していました」と奥様は苦笑する。
ちょっと繊細なタイプなのかも。しかしその2ヶ月後には筑波山へ!
「標高877mなので、気軽な行楽のつもりで連れて行ったんです。張り切っていました」とご主人。
迎えた当時は500gだった体重が今では2kgに。実はバイタリティにあふれた女子なのだ。ご主人によれば、散歩のメニューも盛りだくさん。
「長いコースは4kmくらい。公園まで歩いて、猫にあいさつ、サッカーやって、お弁当食べて、カモを見て……」
あんずが大喜びのオリジナルメニューは、さらに進化していくのだ。
イベントが盛りだくさんの楽しいコースを考案
お弁当がうれしい
「子犬の頃は少食だったんです。外だと食べてくれたので、散歩途中のお弁当が習慣になりました」と奥様。あんずも心なしかうれしそうに食べるとか。
リードを見て大喜び
リードや洋服を見せると喜んで目をキラキラ。「洋服は苦手だったんですが、着ているうちに慣れました」とご主人。散歩に行くことができるとわかったからかも。
マッサージでうっとり
散歩中2回目の休憩地点。奥様に撫でられてうっとり。「散歩中にひざに乗ってきたら『疲れた』というサインなんです」とはいえ、歩くことが多いそう。
猫の像にあいさつ
公園にある猫の像。「記念写真が撮れたらおもしろいと思って近づけるように」とご主人は笑う。あんずは最初怖がっていたが、オヤツにつられてあっさり克服!
広場でサッカー
元サッカー部のご主人をしっかりマークするあんずと、ボールさばきでかわすご主人。
まるでサムライVSなでしこ!?
「ボールを見るとスイッチが入りますね」
気をつけていること
伸縮リードにはストラップ
サッカーの時に激しく動くこともあるので、伸縮リードを離さないように手首に巻くストラップをつけた。
横断歩道でオスワリ
「小さいからウロウロすると危ないので、横断歩道ではしっかりマテをさせています」と奥様。安全とグッドマナーのお手本だ。
岡野家のギモン
散歩が好きなのに逃げる
散歩が好きなのに、ご主人が首輪をつけようとするとテーブルの下へ。手が届かないところをウロウロしてからかうとか!
人から逃げる経験は積ませない方が安心かも
ご主人とふざけあって遊ぶのが散歩前の儀式というか、楽しいゲームになっているようです。でもご主人から逃げる習慣はつけない方がいいかもしれません。例えば散歩中にリードがはずれてしまった時に、ご主人が手を伸ばしたらとっさに逃げる、というようなケースも考えられます。首輪やリードはサークルの中でつければ安心です。
本誌読者が実践② 犬や場所に慣れるように試行錯誤中!
千葉県/加藤アポロ(オス・2歳)
お2人でアポロを溺愛している。秋葉さんは職場の後輩に画像を見せて自慢。「ほら、かわいいだろ!」、「今日これで10回目ですよ」というやりとりをしているとか……。
世界一かわいい愛犬を喜ばせるために尽くす
閑静な住宅街が定番の散歩コースになっているアポロ。秋葉貴之さん、加藤里麻さんのお2人と暮らしている。
「アスファルトやコンクリートに慣れているせいか、雪遊びに出かけたら固まっていました」と秋葉さん。
お出かけを楽しむために、いろいろな場所に慣れさせたいと思っている。
「今日はアポロに喜んでもらえるようにボーロを用意したんです!」
ところが加藤さんの気遣いをよそに、アポロは取材スタッフが持参した牛肉ジャーキーに夢中で、ボーロをポイッ。
「捨てた(笑)。私もジャーキーを買おうかな」とそれでもめげずに尽くす。
「アポロは世界一かわいいから」と目尻を下げる秋葉さん。
2人の間で2匹目を迎える計画もあるそう。家族が増えれば、散歩の楽しみ方もきっと倍増するはずだ。
走るのはちょっと遅くても毎日元気に走ってる
賢さを存分に発揮
秋葉さんが持ったオヤツにつられて直立。ちょっとしたトレーニング。「オモチャで遊べたらいいんですけど、人が動かしているのに気づいて手を狙う。ホント、賢いから」
遅くても全力疾走
遊びに来た加藤さんの妹・優理亜さんの愛犬アニモ(メス・1歳)とダッシュ!
「アニモは走るのが早いけど、アポロは遅い」と優理亜さん。表情はすごく必死なんだけど……。
年下の犬にいばる
アポロは年下の犬にはいばりがち。「よくわかるなぁと思います」と加藤さん。
顔見知りのシェットランド・シープドッグを従えてえらそう(?)。でもアニモには遠慮がち。
自分で膝に乗る
加藤さんが抱っこしたい時には膝に手を乗せて合図。「アポロが飛び乗るように教えました」しゃがむだけで素早く抱き上げられて便利だそう。アポロも心なしか得意げ!
枯れ葉マニア
「アポロは枯れ葉をくわえるのが好きなんです。食べちゃうこともあるので、すぐに取り上げています」と加藤さんは困り顔。遊んでいるつもりか好奇心の現れか?
目的地まで体力温存
車に乗ると加藤さんのひざですぐ寝てしまう。目的地に着くまで体力温存? 秋葉さんはうらやましく思いながら安全運転。信号待ちの時だけアポロの寝顔をチラ見する。
気をつけていること
むせないように注意
「アポロは水を飲むのが下手なんです」と秋葉さん。下を向くとむせることが多いので、うつわの高さに気をつけて飲ませている。
苦手からガード
「かわいいから声をかけられることが多くて。でも慣れるまでは気をつけています」と秋葉さん。横断歩道ではしっかりマテをさせているようだ。
加藤家のギモン
2歳頃からチワパンチ
アポロは2歳になった頃から、出会った犬にチワパンチをお見舞いするようになった。「おとなになったから?」と不思議。
遊びのパンチか本気のパンチか見極めてあげましょう
もし相手にガウガウと向かって行きながらチワパンチをしている場合は、注意した方がいいかもしれません。相手によっては攻撃とみなして反撃してくる場合もあるので、アポロがけがをしてしまうのが心配です。遊びのパンチなら、問題は起こりにくいと思います。
単調な散歩よ、さらば! 小さなイベントを作って飽きさせない
飼い主のアイデア次第で散歩はどんどん充実していく。歩くだけで終わりの散歩は卒業しよう!
イベントが多ければその分、楽しみも増える!
チワワの散歩にありがちなのが、最初は楽しそうに歩いているが途中で嫌になってしまうこと。そんな犬にオススメなのが、小さなイベントの積み重ねだ。家の周りを一周して終わりではなく、着いた先でオヤツを食べたりオモチャで遊んだりして、楽しみを増やしてあげるといい。散歩の先にあるイベントを作ってあげよう。
散歩コース
いつもと違う道を通ってみよう
定番の散歩コースの他に、複数あったほうが、いつも新鮮な気分で楽しめる。曲がり角を一つ先にするといった小さな工夫でもOK。ゲーム感覚で考えてみよう。
ピクニック
シートやお弁当で行楽気分を盛り上げよう
休日にお弁当とレジャーシートを持って行楽へ。近くの公園でも気軽にピクニック気分になれる。お弁当をシートの上に置く場合、犬がつまみ食いしないように注意すること。
最初に紹介した13のアイデアの中で、やったことがないものを取り入れる。犬が怖がらなければ遊具に乗ってみたりして、いつもとちょっと違うことをしてみよう。
ドッグカフェ
ドッグカフェはまず店外見学から
ドッグカフェは犬用ごはんがあったりスタッフと交流できたりして、チワワが好きな場所の一つかも。犬の性格によってはハードルが高くなるので、まずは店外から見学してみよう。
貸切ドッグラン
友達犬と一緒なら安心して遊べる
ドッグランは不特定多数の犬が集まるため、入場中の犬によっては遊べないことも。友達犬とドッグランを貸し切って遊べば安心! 飼い主と散策するだけで満足する犬もいる。
友達とお出かけ
チヤホヤされてゴキゲンに!
飼い主の友達(犬連れではない)と連れ立って出かけるのもちょっとしたイベントになる。チヤホヤされるのが好きなタイプなら、きっとゴキゲンになるはず!
オモチャで遊ぶ
室内とは違うオモチャでスペシャル感を出す
広い場所に行き、ロングリードに付け替えて屋外ならではの遊びを。
出かける公園や空いている時間帯をチェック。オモチャは室内用とは違うものを選べばサプライズになる。
散歩デビューの作法
散歩デビューをスムーズにするために、その前から首輪とリードに慣らしておこう。チワワは小さいので猫用の首輪を使ってもよい。リードをつけて引きずらせ、次に飼い主が持って圧力がかかることも教えよう。準備ができたら屋外で練習を!
○
散歩デビューには、見晴らしがよい広場がおすすめ。人や犬が少ない10時〜14時頃に出かけて練習してみよう。
×
最初は近所を歩いてみて……と思いがちだが、住宅街は見通しが悪く、予想外の刺激に遭遇することも。散歩デビューには不向き。
公園デビューの作法
散歩デビューの次は公園デビュー! 見慣れない人、犬、物事に遭遇する可能性がアップ。友達100頭できるかな♪ というワクワク感は抑え、正しい作法を実践しよう。
1 アスファルトの上に下ろす
散歩デビューの時に歩いて慣れたアスファルトに近い感触の場所(コンクリートなど)に下ろす。
もし震えていたら?
落ち着かせるために飼い主がしゃがんでアイコンタクト。犬の姿勢は何でもOK。
できたらごほうびを与える。落ち着くまでしゃがんだまま付き添う。
2 周辺のにおいを嗅がせる
犬が歩き出し、周辺のにおいを嗅ぎ始めるはず。念のため拾い食いをしないように見守る。
3 最初は犬に任せて歩く
好奇心を持って周辺を探索するために歩き出したら、最初は犬に任せてついて行こう。
4 場所を変えてアイコンタクト
最初に下ろした場所の近くでアイコンタクトの練習をする。できたら犬に任せて周辺を歩く。
地面の感触が変わる芝生などへ移動し、同じようにアイコンタクトの練習後、周辺を散策。
5 時々声をかける
初めての場所に興味津々でにおい嗅ぎばかりになりがち。時には呼びかけて飼い主の存在を意識させよう。
年代別・チワワの散歩の注意点
チワワがもっと喜ぶように散歩の工夫をしよう。注意も含めて年代別にご紹介!
散歩を楽しみながらマナーとルールも学ぶ
散歩を楽しむためには準備と注意が不可欠。年代ごとにやっておきたいことをまとめて紹介しよう。そして、周囲に迷惑をかけないように、ルールとマナーを身につけるように教えることも大切だ。
子犬
最初の3ヶ月に社会化を行えば、その後の15年が楽
「社会化期」といわれる生後2〜4ヶ月の間に、いろいろなものに慣れる練習をしておこう。最初の3ヶ月のがんばりで、その後の15年が楽になる。集中的に慣れる練習をしよう。子犬の頃から反射的に吠えるタイプは、早めに専門家に相談したほうが安心だ。
成犬
怖がりだから仕方がないという先入観を捨てよう
子犬の頃の社会化が不十分の場合、苦手なものが出てきてしまう。「チワワは怖がりだから仕方がない」とあきらめず、直すべきポイントと認識を。全く怖がらないようにするのは難しいが、過剰な反応をせず落ち着いて通過するように教えることは十分可能だ。
シニア犬
衰えが目立つ場合は無理をせず飼い主がフォロー
犬の年齢や状態による。若い頃と変わらない様子であれば、新たな散歩メニューを取り入れたり、慣れる練習をしたりする。心身の衰えが目立つ老犬であれば変化を控えよう。もし吠えるといった周囲に迷惑をかけることがあれば、飼い主が謝ってフォローを。
犬と知恵比べと思って楽しいアイデアを考えよう
悩みを解決して楽しむ飼い主の工夫こそ散歩術!
チワワの中には、バッグやバギーで出かけるのは好きだけど歩くのは好きではない、というタイプもいる。
「飼い主さんに抱っこされているのと同じで、守られているような安心感があるのでは。キャリーでお出かけできるのはよいことですが、歩いたり走ったりするメニューも取り入れたいですね。初心に帰って散歩デビューの方法を参考に練習をしてみましょう」
飼い主からよく聞く声が、「1歳まではいい子だったんです」ということ。成長とともに問題が現れる理由は?
「生まれてから1年は、社会がよくわかっていない子犬の時期。だからびっくりするような出来事があっても、吠えたり怖がったりしなかったんです。でもその経験は蓄積されているので、大人の階段を上った1歳くらいから問題となって現れます。吠えたり怖がったりしない子犬の時期に、社会化や慣れる練習をしっかりしておくことが重要なんです」
思いっきり散歩に行くぞ! と思っても、新生活がスタートして忙しい時期。手抜きの散歩では犬が飽きる?
「単調な散歩しか知らなければ飽きないと思いますが、喜びは少なくなります。無理をする必要はありませんが、犬との知恵比べと思って小さなイベントを作ってみてくださいね」
飼い主のちょっとしたアイデアがチワワを喜ばせる散歩術になる!
◆トレーニング撮影協力モデル
戸田先生のレッスンを受けている飼い主さんとチワワたち。すばらしい演技力で散歩やトレーニングのモデルとしてがんばってくれました!
・鈴木レオン(オス・1歳)
・宮岡モカ(メス・1歳)
Text:Shio Kaneko
Photos:Miharu Saitoh、Minako Okuyama、Teruhisa Tajiri
監修:戸田美由紀先生