笑顔が弾ける愛犬の表情は家族全員の癒しに 【佐久間新一さん、扶美子さん&定春】
神奈川県にお住まいの佐久間さん一家。ご主人の新一さんのひと目惚れがきっかけで、家族の一員として迎えられたのが定春(オス・3歳)だ。
新一さんは小さい頃、飼っていた柴犬をフィラリアで亡くすという経験をしていた。そんなことから、いつかもし犬を飼うなら柴がいいなと思っていたそうだ。
4年前の暮れのこと。新一さんがよく行くホームセンターのペットショップで出会ったのが、当時、生後2ヶ月だった定春。それまでにも何度かそのペットショップを覗いて、柴の子犬を何匹か見ていたが、「この子犬を飼いたい」と強く惹かれることはなかったとのこと。
しかし、新一さんは定春を見た瞬間、なんとなくたぬきにも似た、情けなそうだけどかわいい表情に「か、かわいい……」と惹きつけられたそう。
「その時はひとりだったので、後日、家族全員でペットショップを訪れました。みんなで順番に抱っこさせてもらい、どうする? と相談している時、定春の目が『僕をここから連れて帰って』と言っているように見えて。そのまま連れて帰ってきました」と新一さん。
ご近所のご主人のことが大好きな定春。会うとアォンアォンと甘え鳴きをしながら顔をペロペロするそう。取材中に偶然会えたので喜ぶ定春の姿がなんとも微笑ましい。家族が帰宅しても喜ぶけれど甘え鳴きまではしないのだとか。
こうして佐久間家にやって来た定春。迎えた当日から、夜鳴きをすることもなく、家にもすぐに慣れてくれたのだとか。これまで特に困らせられたことはないそうだが、定春が生後5、6ヶ月の頃に新一さんがピシッと定春に教えたことがある。散歩に出るようになった頃から甘噛みを始めたという定春。散歩中に、そっちの方向に行ってはダメだよと新一さんがたまたま手を出した時に、定春に指を噛まれたことがあった。
「その時だけは本気噛みに近かったので、『噛んだら痛いだろう』とわからせるため、私は定春の前足に噛みつきました。定春はかなり驚いたと思います。私は定春の足がしょっぱかったのに驚きましたが(笑)」
それ以降、定春は甘噛みをやらなくなったとのこと。
まるで喫茶店のような佐久間家のキッチンカウンター。
昔からDIYが得意だった新一さんの作品のひとつ。
「ご注文は?」と定春のポーズが決まってる!?
取材当日は不在だった、長女・梓さんと長男・匠さん。二人とも定春のことをとてもかわいがってくれているそうだ。
「息子の鼻を舐めるのが定春は好きなんです。夜も一緒に寝ていることもありますし。娘は部活で朝も早くて帰りも遅いので、あまり関わる時間がないだけに、一緒にいる時は定春に甘いですよ」と妻の扶美子さん。
穏やかな性格で、初対面の取材スタッフにもこの笑顔。誰からも愛されるキャラ。
新一さんが定春とこれからやりたいと思っていることが、川や海での水遊びということだが、定春は水が苦手。雨の日の散歩でさえ、玄関先で定春は体が固まってしまい、外に出すのにひと苦労なのだとか。
「近所の川にたまに連れて行きますが、河原で遊ぶ程度です。なかなか難しいことかもしれませんが、いつか一緒に水遊びができるといいですね」
全員が楽器を得意とする佐久間さん一家。定春だけは演奏はできないけれど、側にいて参加しているつもり?
家族だけでなく、基本的に誰に対してもフレンドリーな定春のおかげで、散歩ルートで知り合いが増えたという。定春には今のまま、元気で丈夫に長生きしてほしいというのが、家族全員の願いなのであった。
【How to keep】定春の場合
大好物のオヤツ、イモイモに夢中!
犬用の干し芋のオヤツが大好き。佐久間家では子供たちが小さい頃に鶏肉をトリトリと言っていたことからその流れで芋のオヤツもイモイモに。「イモイモ」の言葉に定春は敏感に反応!
大人になったから!? 通称は定さんに
名前は某漫画に出てくる犬のキャラクターから命名。家族から定春、定ちん、と呼ばれるが、最近は人間の年齢で言うと30歳を過ぎたことから大人っぽく「定さん」の通称も加わった。
シャンプーはトリミングサロンで
シャンプーはにおいが気になった時に行う。1度自宅でお風呂に入れようとしたら体が固まって、その姿がかわいそうだったこともあり、以来、トリマーさんにお願いしている。
散歩は朝夕2回家族で交代しながら
朝の散歩は扶美子さんが連れて行くことが多いが、夕方はその時に行ける家族の誰かが交代して行っている。散歩は毎回ほぼ1時間。定春は雨の日以外は喜んで散歩に出かけるとのこと。
定春が考える佐久間家の序列
聞き分けが良いので、家族の誰の言うことでも聞くけれど、やっぱり家族のボスとして認めている新一さんが1位。基本的なお世話をしてくれる2位の扶美子さんは、定春にとってもお母さん的な存在。3位の梓さんは抱っこの仕方が上手で優しい口調で話しかけてくれるそう。一緒に寝たり、遊んでもらったりする匠さんは頼りになるお兄ちゃんとして4位。定春が最下位。
Text:Hiromi Mizoguchi
Photos:Minako Okuyama