猫びより
椋鳩十記念館の猫館長ムクニャン【from Japan】

椋鳩十記念館の猫館長ムクニャン【from Japan】

【Cat News Network】(猫びより 2018年3月号 Vol.98より)

  • サムネイル: 猫びより編集部
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長野県喬木(たかぎ)村出身の児童文学作家・椋鳩十(むくはとじゅう、1905~1987)を讃える「椋鳩十記念館・記念図書館」に住み着いた猫が2016年4月『猫館長』に就任し、アイドル的存在となっている。

生誕100年を記念し再現された書斎にて、大原館長と

生誕100年を記念し再現された書斎にて、大原館長と

2016年1月、雪のちらつく寒い日に、同館駐車場で震えて鳴いているのを職員が発見し保護。村内有線放送などで飼い主を探したが、現れず。奇しくも猫がやってきた1月22日は椋鳩十の生誕日。子どもたちにも人気の同館キャラクター「ムクニャン」にそっくりな茶トラ柄でもあり「椋の縁で来たのかも」と大原文男館長(65歳)が飼うことを決意。日本で初めて本格的な動物文学のジャンルを切り開いた作家、椋鳩十は猫好きで、実話を元にした絵本『モモちゃんとあかね』には白猫が登場するが、実際に長女あかねさんが飼っていたモモは、白猫ではなく茶トラだったそうだ。

日当たりの良い窓辺にある爪とぎ兼ベッド

日当たりの良い窓辺にある爪とぎ兼ベッド

猫館長ムクニャンの一日は、大原館長の自宅から一緒に車で「出勤」することから始まる。日中は、専用ベッド兼爪とぎの置いてある日当たりの良い和室でお昼寝。気が向けば図書館内をパトロールし、職員に愛嬌を振りまき、時に入り口に立っては来館者のお出迎えをする人好きな甘えん坊。騒がしい子どもは少し苦手で「図書館ではお静かにニャ」と逃げ腰で諭す。館内には館長手作りの段ボール製巨大猫ハウスやムクニャン写真集もあり、とても大切にされている。

椋は人間と動物が共存する大切さを伝えた作家だった

椋は人間と動物が共存する大切さを伝えた作家だった

2027年リニアが開通すると、同館の2階からは、中央アルプスの山々とリニア中央新幹線が一望できる。猫を愛し、動物に関する文学作品を多く残した椋鳩十。同館前にある『活字の林をさまよい、思考の泉のほとりにたたずむ』と書かれた石碑の前にたたずむムクニャンは、館長の貫禄充分だ。でも車と接触した事故が一度あったので、駐車場には手描きイラストで描かれた「猫横断中」の看板やカラーコーンが置かれている。子どもたちと共に、道路の横断には十分気をつけてもらいたい。

記念館の前で「パトロールの仕事に出かけるのニャア」

記念館の前で「パトロールの仕事に出かけるのニャア」

大原館長は「長野県には小林一茶記念館の猫館長もいるが、ムクニャンをきっかけに椋先生に興味を持ってもらえれば嬉しい」と話している。

椋鳩十記念館・記念図書館

椋鳩十の名言が書かれた石碑の前でたたずむムクニャン

椋鳩十記念館・記念図書館

長野県下伊那郡喬木村1459-2 TEL 0265-33-4569
開館時間:10:00~18:00
定休日:月曜・祝日
https://www.facebook.com/takagi.mukutosyo

(写真・文 原田佐登美)

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