今、与えている食事で大丈夫? ペットフード販売士に相談してみよう【中編】
日頃からペットの食事や健康のケアに余念がない飼い主さんにとって、とても心強い味方となるのがペットフード販売士です。ペットフード販売士とは、ペットの食に関する悩みを聞いて、フードの選び方や摂取量などをアドバイスしてくれるペットフードのアドバイザー的存在で、全国のペットショップ店頭や動物病院、サロンなどに在籍しています。
- PR一般社団法人ペットフード協会
【前編】では、ペットフード販売士のいる動物病院の取り組みについて触れましたが、今回は、カインズの青梅インター店に勤めるペットフード販売士・尾形由里子さんにお話を伺いました。
ペットフード販売士として、そして、ひとりの飼い主として 正しい知識をより多くの飼い主さんに伝えたい。
カインズ青梅インター店:尾形由里子さん
「ずっと元気でいてほしい…」。その気持ちが背中を押してくれました
お店のペット用品売り場のスタッフとして10年以上のキャリアを重ねてきた尾形由里子さん。ペットには健康で長生きしてほしいという願いを持つひとりの飼い主として、ご自身も11歳になるチワワと一緒に暮らしています。
ずっと犬友達やメーカーの人からの情報が知識のもとになっていましたが、胸の内には常に不安があったといいます。
「正しいことを伝えているつもりでも、もし間違っていたら…。自信ない…。」
そんなモヤモヤした思いを抱きながらの接客が続いていたと語る尾形さん。そんな彼女がペットフード販売士の資格に出会ったのが5年前のことでした。
「最初は慣れない勉強にとまどいましたが、”うちのコにはずっと元気でいてほしい…” という気持ちが頑張るチカラになりました。」と語る尾形さん。
資格取得後は、自信をもって接客できるようになっといいます。
とまどいや疑問は、ペットの健康に対する関心の高さの裏返し
ペットフード販売士として売り場に立つようになって、来店するお客様からペットの健康に関していろいろと相談されることが多くなったという尾形さん。なかでも、ペットの「食」に関する相談や質問が多く、改めてペットフードに関する正しい知識の大切さを実感しているといいます。
インターネットによって、正誤が混在したさまざまな情報が世の中に氾濫している現代、正しい情報と誤った情報の区別がつかずに、混乱したまま相談にくる飼い主さんも多いようです。しかし、
「情報の多さにとまどったり疑問を感じたりすることは、ペットの健康に対する飼い主さんの関心の高さの裏返しなのかもしれません。」と語る尾形さん。
とまどっているお客様に正しいことをきちんと説明できるようになったら “ありがとう!” と感謝されることも増えたといいます。胸のバッジは、その信頼の証しなのかもしれません。
最近増えてる? ペットの「肥満」
さまざまな相談のなかでも、尾形さんが最近特に多いと感じているのがペットの「肥満」について。「うちのコ太ってるんだけど…」や「ダイエットさせるにはどうしたらいいの?」、「太っているコにあげるのはどんなフードがいいの?」など、肥満に関する多くの相談を受けるといいます。よくよく話を聞いてみると、人間の食べるものを与えていたり、与える食事の量が多過ぎたりするなど、間違った食事管理をしているケースも少なからずあるといいます。
また、子犬に成犬用のフードを与えていたり、成犬に子犬用のフードを与え続けていたりするケースや、総合栄養食がどのようなものかを知らない飼い主さんもいるそうです。そのため、飼い主さんへのアドバイスの内容も、ペットフードの種類や与え方といった基礎的なことから少し専門的なことまで多岐にわたっているといいます。
“正しい知識の共有” がペットフード販売士としての役割
ひと口に「ペットフード」といっても種類はさまざま。売り場は数えきれないほどたくさんの種類のペットフードで充実しています。
「初めてペットを飼う方からは、必ずどのフードがよいか聞かれますね。そんなときは、ペットの情報をできるだけ多く聞き出して、そのコに合ったペットフードを選んであげています。」と尾形さん。
ペットフードをすすめる際には、与え方やパッケージの表示の読み方など、ペットフード販売士として得た知識を伝えるようにしているといいます。
「正しい知識を飼い主さんと共有することがペットの健康につながるはず。より多くの飼い主さんに正しい知識を伝えることがペットフード販売士としての自分の役割だと思っています。」と語る尾形さん。
もっと身近な存在でありたいから、なんでも気軽に相談してほしい
カインズ青梅インター店では、専用のカートを使えばペットと一緒に買い物を楽しむことができます。広い店内にはペット用品以外にもさまざまな商品が置かれていて、ちょっとしたアミューズメントパークのような楽しさが溢れています。
「ペットと一緒に買い物に来たついでにペットの話をしに気軽に寄ってくれたらうれしいですね。そのときにペットフード販売士として、また、お客様と同じ飼い主のひとりとしていろんなアドバイスができればいいな、と思います。」と尾形さん。
ペットフード販売士が飼い主さんにとってもっと身近な存在となって、少しずつでも正しい知識を広めていければ、より多くのペットたちの健康で幸せな暮らしにつながるはずです。ペットフード販売士が、地域に密着したペットに関する身近なアドバイザーとなることを願ってやみません。
お客様から信頼される店舗づくりに重要な「ペットフード販売士」
28都道府県に208店舗を展開するカインズ(平成30年2月末日現在)では、毎年ペットフード販売士認定試験の受験希望者を募っており、多くの合格者がペットフード販売士となって、それぞれの売り場で活躍しています。
売り場では、ペットの生理学や栄養学、パッケージの表記などの幅広い知識が、お客様へのアドバイスに役立っており、それぞれに合ったペットフード選びをはじめ、ペットの適正飼養に関する正しい知識の還元が、お客様からの信頼につながっているといいます。
カインズでは、今後もペットフード販売士認定試験の受験を推奨し、ペットフード販売士の資格を、お客様からさらに信頼される店舗づくりに役立てたいということです。
ペットの食で悩んでいる飼い主さんは、カインズをはじめ、「ペットフード販売士が在籍しております」という表記のある店頭や動物病院、サロンなどに足を運んでみましょう。
ちなみにこの資格は「ペットフードの販売や相談に携わる人」または「将来そうした仕事に携わろうと考えている人」を対象にしたもので、お客様がペットフードを購入するときに参考にできる有益な基礎知識、店頭や動物病院でお客様対応に役立つQ&A、ペットと暮らすご家族に必要な知識とマナーなどを習得できる、一般社団法人ペットフード協会認定の資格制度です。