PECO×旭化成ホームズ 本当に知りたいペットの防災【後編】
近年、ペットと暮らすご家庭では「ペットの防災」への意識も高まっているかと思います。こちらの記事では、ペットを災害から守る「防災5つのポイント」を紹介します。
- 更新日:
POINT① 住まいを災害に強くする
災害時にペットを守るには、まず飼い主さん自身が無事でいることが大前提。家具の固定や転倒防止など住まいを災害に強くしておくことが、ペットの安全確保に繋がります。ペットが普段過ごしている場所やケージの設置場所は定期的に点検し、安全性を確認しましょう。
POINT②「自助」の精神で備える
災害時のペットの安全確保は原則として飼い主さんの責任です。公助に依存するのではなく、飼い主さん自らが大切なペットを守るという強い意志をもって、災害に備える心構えが大切です。特にペットの健康・生命維持に欠かせないフードや水などは、必ず飼い主さん自身が備蓄しておくようにします。
防災用品はいつでも取り出せる場所にまとめておき、家族全員がその場所を把握しておくことも大切です。
POINT③周囲への配慮を忘れず、飼い主同士で助け合う
公共の場である避難所でペットを受け入れてもらうには、周囲への配慮が欠かせません。ペットの臭いや被毛の飛散、鳴き声などが周囲に不快感を与える可能性があることを忘れずに。また、近所の飼い主さんと日常的に交流し、有事の際に連携して助け合える関係を培っておきましょう。
ペットに、家族以外の人や会ったことのない犬猫たちがいる環境に慣れさせておくことも大切です。
POINT④狂犬病予防接種とワクチン接種、 飼い主登録は必ず済ませておく
狂犬病予防接種、ワクチン接種は飼い主さんの責務。済ませていないペットは、預かりボランティアに受け入れてもらえないことも。同行避難できない場合にペットが居場所を失わないよう、必ず済ませておきましょう。市町村への飼い主登録も同じく飼い主さんの義務です。登録番号が記載された鑑札をつけておくと、迷子になった際に身元確認ができるので飼い主さんのもとに戻れる確率が高くなります。
POINT⑤普段どおりの態度で ペットに接する
非常時にペットを最も安心させるのは、「普段どおりの飼い主さん」です。飼い主さんが落ち着きのない生活を送っていると、ペットも不安になり、落ち着きを失ってしまいます。日常と同じ声色や歩き方を心がけ、ペットを安心させてあげましょう。
フードやおやつも、食欲増進やご褒美のための特別なおやつ以外は、普段と同じものを与えてください。
災害によるライフラインの寸断、避難先での生活などに備え、必要な防災用品を常に準備しておきましょう。避難所でも、ペット用の物資の準備は基本的に飼い主さんの責任です。以下のリストの中から、ペットの体調や状況にあわせて優先順位を予め決めておき、優先順位の高いものは、いざというときにすぐに持ち出せるよう、一ヶ所にまとめておくと良いですね。
命や健康に関わるもの
□フード、おやつ、水
□療法食、薬(5日分以上)
□予備の首輪、胴輪、リード(伸びないもの
□食器
□食品用ラップフィルム
□ガムテープ
□犬用の靴下や靴(避難時のケガ防止に)
□ペット用救急セット(包帯・ガーゼ・消毒液など)
フード・おやつは食べ慣れているものを、5日分以上用意しましょう。さらに、ペグがあると避難所や屋外でもリードフックの代用になって便利です。
食品用ラップフィルムは応急手当など、ガムテープはケージの補修など、多目的に使用できます。
飼い主やペットの情報
□飼い主の連絡先が明記してあるもの
□ペットの写真
□ワクチン接種状況
□既往症や健康状態がわかるもの
□かかりつけの動物病院がわかるもの
ペット用品
□ペットシーツ
□排泄物の処理用具
□トイレ用品
□タオル、ブラシ
□おもちゃ(ペットが普段よく遊んでいるお気に入りのもの)
□移動用のキャリーバックやケージ、カート
□防寒グッズ(ビニールシート、毛布など)
□防暑グッズ(保冷剤、冷却シートなど)
排泄物の処理用具は、シャベルや臭いが漏れにくいビニール袋、マナーポーチなどを用意しましょう。猫の場合、トイレ用品は使い慣れたトイレ砂がいいでしょう。
おもちゃも普段よく遊んでいるお気に入りのものを持っていってあげてください。
最後に、旭化成ホームズ様からコメントをいただきました
今やペット飼育世帯は3世帯に1世帯と言われ、「ペットは家族の一員」として生活しています。愛するペットを災害から守るため、家族として何をしたらよいのか?そのような不安にこたえ、ペット防災も含めた総合防災力の高い住まいを提供していく事がペット共生型住宅のパイオニアである我々の使命と捉え、PECO様と共同でペット防災についてのノウハウをまとめました。この記事を少しでも参考にしていただければ幸いです。