【獣医師監修】犬の寄生虫ジアルジア(ジアルジア症)に感染したら?予防法は?

【獣医師監修】犬の寄生虫ジアルジア(ジアルジア症)に感染したら?予防法は?

ジアルジアという寄生虫に感染したら、愛犬にはどのような症状が現れるのでしょうか? 聞きなれない名前かもしれませんが、とくに子犬を迎えたばかりの飼い主さんは、子犬に症状が出やすいジアルジアについて頭に入れておきましょう。

  • サムネイル: PECO編集部
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ジアルジアとは

ジアルジアとは


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ジアルジアは原虫に類する寄生虫です。原虫とは、細胞1個で成り立っている生物です。
人や犬は多数の細胞が集まって一個体が作られていますが、原虫は原生動物と呼ばれるようなタイプの生物です。
原生動物が繁殖をする際は、細胞分裂によって数が増えてくのも特徴のひとつ。
寄生した宿主の体内の条件が整えば、比較的容易に増殖していくので注意しなければなりません。

ジアルジアは、鞭毛虫類(べんもうちゅうるい)というグループに属する原虫。
犬だけでなく、猫など多くの動物に寄生することはわかっていますが、いまだに解明されていない点も少なくありません。
ただ、犬や猫に寄生するジアルジアが人間に感染する可能性は低いと考えられています。

動物の小腸に寄生するジアルジアは、多数の動物が飼育されているペットショップやブリーダーの犬舎、動物の保護施設などで集団的に発生を起こすケースが多いようです。

ジアルジア症に感染したらどんな症状が出る?

ジアルジア症に感染したらどんな症状が出る?


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ジアルジアは人の肉眼では確認できないほどの小さな寄生虫です。
ジアルジアに愛犬が感染すると、消化器症状が現れることが多いと言われています。
ただし、成犬の場合は、ジアルジアに感染しても目立つ症状は現れないことが多いでしょう。
子犬がジアルジアに感染すると、下痢が主症状となります。
多くは感染後1週間ほどで、粘液性や水様性の下痢が始まります。
子犬の食欲の低下や元気の消失は見られないケースが多いようですが、寄生虫に栄養を取られ、下痢によって体力を消耗するので発育不良に陥ることもめずらしくありません。
通常の子犬であれば日を追うごとに体重が増加するものですが、ジアルジアに感染した子犬は体重が減少していくこともあります。

ジアルジア症の検査と診断方法

ジアルジア症の検査と診断方法


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ジアルジア症が疑われる場合、飼い主さんは必ず新鮮な糞便を持参しましょう。
そして、以下のことを獣医師に伝えられるように用意しておいてください。

・下痢がスタートした時期
・子犬を迎えた場所とその環境
・数週間以内に犬が多く集まる場所を訪れたかどうか
・下痢のほかにどんな症状があるか
・食欲はあるか
・元気は失っていないか

問診をして獣医師がジアルジア症を疑った場合は、便の中からジアルジア原虫がいないかどうかを検査します。
一般的な検査法は、糞便を生理食塩水で希釈して顕微鏡で観察するというもの。ジアルジアが寄生していた場合、洋なしの形をした栄養型という虫体が動いているのがわかります。
ただ、ジアルジアはサイズが小さいため、顕微鏡での診断では見落としもあります。
検査キットや外注検査を利用して、確実な診断を行う動物病院も少なくありません。

ジアルジア症の治療法

ジアルジア症の治療法


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ジアルジア症を完治させるには、駆虫薬を使って消化器に寄生したジアルジアを死滅させる必要があります。
一般的なメトロニダゾール(フラジール)といった薬を、1日2回、1週間程度続けて感染犬に投与させることになるでしょう。
もし内服治療をしても愛犬の下痢が治らない場合は、別の感染症にかかっている可能性もあるので、その場合はなるべく早く獣医師に伝えてください。
また、メトロニダゾールには下痢や嘔吐をはじめ、いくつかの副作用が現れるケースもあります。下痢が収まらないのは、薬の副作用の可能性も考えられます。
その場合、別の薬が処方されることになるかもしれません。
いずれにしても、副作用と思われる異変が見られたらすぐに獣医師に相談を。
ジアルジアの駆除は、獣医師に経過報告をしながら取り組んでください。

ジアルジアの寄生は予防できる?

ジアルジアの寄生は予防できる?


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寄生虫は不衛生な環境で増殖しやすい傾向にあります。
ジアルジアに限らず、子犬を迎える際には、不衛生な環境で飼育されていないかの確認はしておいたほうが安心でしょう。
ジアルジアの中でも、シストや耐久型と呼ばれる発育段階にある虫体は消毒薬では死滅させられないため、飼育環境は熱湯で洗浄をするのが理想的です。
その後、十分に乾燥させて犬舎やショップ内で蔓延しないようにしなければなりません。
ケージなどには、3%台のクレゾール溶液による消毒方法も、ある程度の効果が期待できます。
なお、ジアルジアの寄生を予防できるワクチンはありません。

まとめ

まとめ


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ジアルジアは人間に感染しませんが、多数の犬がいるペットショップやアニマルシェルターなどでは、しばしば発生と犬への寄生が見られる体内寄生虫のひとつ。
寄生されると自然治癒はしませんが、成犬では症状が見られず、主に子犬に下痢が発症するケースが多いでしょう。
愛犬に下痢が見られる場合は、早期に動物病院の受診を。
ドッグランや旅行先をはじめ、愛犬が数週間以内に訪れた場所を伝えて、もしジアルジア症であった場合は、ほかの犬への感染を広げないためにも早期に治療を開始しましょう。

監修者情報

監修者情報


箱崎 加奈子(獣医師)
・学歴、専門分野
麻布大学獣医学部獣医学科

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ライタープロフィール

ライタープロフィール


臼井 京音 Kyone Usui
フリーライター/ドッグ・ジャーナリスト。
旅行誌編集者を経て、フリーライターに。独立後は週刊トラベルジャーナルや企業広報誌の紀行文のほか、幼少期より詳しかった犬のライターとして『愛犬の友』、『ペットと泊まる宿』などで執筆活動を行う。30代でオーストラリアにドッグトレーニング留学。帰国後は毎日新聞での連載をはじめ、『週刊AERA』『BUHI』『PetLIVES』や書籍など多数の媒体で執筆。著書に『室内犬気持ちがわかる本』『うみいぬ』がある。

コンテンツ提供元:愛犬と行きたい上質なおでかけを紹介するWEBマガジン Pally

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