今さら聞けないSEMINAR vol.1 『ストレスなしの抱っこ & 触り方 & ケア』その4
「わかっているつもり」のその行動、実は愛犬にとってストレスになっているのかも!?(MY♡DOG Winter 2019-20 Vol.1より)
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愛犬を抱っこしたり、体に触れたり、健康状態のチェックをしたり。普段何気なく行っているコミュニケーションも、正しい方法にすることで、愛犬をしっかりコントロールできるようになり、急病や災害時など、もしものときに、不幸な事故を防ぎ、安全を守れます。愛犬との暮らしをより幸せなものにするために、正しい「抱っこ」「触り方」「ケア」を学びましょう!
※犬に負担のかかる可能性のある抱っこや触り方、ケアの例は、生体ではなくアミグルミで行っております。
※シニア犬に配慮して、ストロボを使用せずに撮影を行っております。
※モデル犬の年齢は雑誌掲載当時のものです。
今回の講師 三浦裕子先生
東京都江戸川区の「ペットケアサービスLet’s」の代表。食事や行動学など、広い知識に基づいたケアで、愛犬と飼い主さんの豊かな生活のサポートに尽力しています
ペットケアサービスLet’s
東京都江戸川区中葛西2-19-13
☎ 03・3675・0250
お手伝いしてくれるモデル犬
楽ちゃん(メス・15才/24kg/ラブラドール・レトリーバー)
シニア犬は見えない、聞こえない、だから怖い
シニア犬には、声かけを一番に!
シニア犬は、目が見えにくくなっていたり、耳が聞こえにくくなっていたりと、体の各部位の感覚が衰えています。そのため、長年一緒に暮らしてきた飼い主さんであっても、いきなり手を出したり、近づいたりするとビックリして、吠えたり、手をかんできたりする場合もあります。まず、声かけをして、近づいているのが飼い主さんであることを認識させてから触るようにしましょう。
シニア犬には、体の真横から触りましょう。真正面から触ると、「何かがかぶさってきた!」と、恐怖を与えてしまいます
愛犬の名前を呼び、反応を見ます。もし、気づかなければお菓子の袋でガサガサ音を立てるなどして気づかせましょう
愛犬が自分の方や鳴らした音の方を向いたら、反応している証拠。そっと手を触れて、ゆっくりと体をなでましょう
【Column】シニア犬の視界は、すりガラス?
個体差はありますが、犬は年齢を重ねて老化が進むとまず視力が衰えるケースが多く、視野が狭くなっていきます。さらに、白内障になった場合には、まるですりガラスを通して見ているような、非常にぼやけた視界になってしまいます。たとえ、目の前にいるのが長年一緒に暮らした飼い主さんであっても顔を認識することはできず、曇った視界の中で何かがぼんやり動いているようにしか見えていないようです。
もし、愛犬の視力が衰えてきたら、恐怖を与えないために、声かけをしたあとに近づき触る、という流れを徹底しましょう。
白内障が進んだシニア犬の景色
目にすりガラスがはまったような暗く、狭い視界の中でぼんやりと何かが動いていることしか認識できない状態といわれます。急に近づいてきたものに対して恐怖を抱きます
飼い主さんの目から見ている景色
愛犬の姿かたちがはっきり見えています。「自分とシニア犬の見ている景色が同じだと思い込み、いきなり手を出してしまうケースは多いですね」と、三浦先生
企画&構成/SOULWORK
撮影/秋馬ユタカ
取材&文/高橋健太
イラスト/田代耕一
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