ボーダー・コリーは大変!? その歴史、飼い方、育て方などの解説!

ボーダー・コリーは大変!? その歴史、飼い方、育て方などの解説!

ボーダー・コリーは大変頭がよく、運動神経抜群というイメージがありますよね。イメージ通りの賢さを持つボーダー・コリーですが、その分、しつけを間違えると大変な部分も多くあります。ボーダー・コリーの歴史や身体的特徴などを一挙解説します。

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1.概要

ボーダー・コリーは、イギリスが原産の犬です。あらゆる犬種の中でもっとも知能の高い犬であるといわれており、牧羊犬として広く知られているほか、ディスクドッグなどのドッグスポーツでも大活躍しています。

2.歴史

ボーダー・コリーは、イングランドとスコットランドの境目付近を故郷としています。
もともとは8世紀から11世紀、北欧のヴァイキングがブリテン島に持ち込んだ犬をルーツとし、イギリス土着の犬と交雑してボーダー・コリーの原型が形作られました。
今でも、牧羊犬としてもっとも使われている犬種です。

ボーダー・コリーが大きな注目を集めたのは19世紀後半です。当時は産業革命の真っただ中。羊毛を大量生産するためには優秀な牧羊犬の存在が不可欠であり、1873年には初の牧羊犬の競技会が開かれます。コリータイプの犬はイギリス全土に点在していましたが、そんな中で高い能力を示して注目を集めたのがスコットランドとの国境出身のこの犬でした。

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このころは「ワーキング・コリー」と呼ばれていましたが、1906年に国際牧羊犬協会(ISDS)が設立されると、ボーダー・コリーと名前を改められます。ほかのコリー系の犬の多くは牧羊の現場から離れてショードッグになったのとは対照的に、ボーダー・コリーは現在に至るまで容姿よりも牧羊犬としての実務能力が重視されてきました。

例えばスウェーデンにおいては、ボーダー・コリーの子供を愛犬家団体に登録するには、両親がともに競技会で一定の水準を満たしてることが要求されます。このため、耳の折れた個体もいれば立ち耳の個体もいるなど、その見た目は統一感に大きく欠けていました。本国イギリスのケネルクラブで公認を受けたのは産業革命のずっと後、1976年のことです。

コリー系の犬は扱う羊の気質や土地柄の微妙な違いに対応する必要があったため、非常に数多くの種類がいます。「名犬ラッシー」で知られる大型のラフ・コリー、イギリス北西部のシェットランド諸島出身のシェットランド・シープドッグ、オーストラリアに持ち込まれて生まれたオーストラリアン・シェパードなどが知られています。

3.身体的特徴

■体高:オス53cm、メス53cmより僅かに低い
■体重:14.0kg〜22.0kg
■毛色:ブラック&ホワイト、レッド、ブルーマール、トライカラーなど様々なバリエーションを許容(白の過多は不可)

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ボーダー・コリーは体高・体重ともに中型犬というべきサイズであり、その時々によって大型犬にも小型犬にも分類されることがあります。マンションなどで「大型犬不可」とあっても、コリーならば条件が合えば入居できることがあります。

コリー系の犬に特有の長い先の細いマズル(口吻)を持ち、運動を得意とする犬らしく足回りはがっしりしていて頑健です。目は離れて付いており、尻尾は先端がやや丸まっています。毛色はブラック&ホワイト、レッド&ホワイトなどが有名ですが様々なものがあり、ほとんど全ての毛色が認められています。ただしホワイトが優勢な場合は好ましくないとされます。

またブルーマール(ブルーのまだら模様)のボーダー・コリーも有名ですが、ブルーマール同士を交配させると高い確率で何らかの先天性異常や奇形を持った子どもが生まれてくることが知られており、禁忌とされています。

4.性格・気質

■穏やか
■優しい
■静か
■攻撃性が低い
■賢い

■賢い

頭がいいゆえにしつけが楽になる事も、大変になる事もあります。現在も世界中の牧場で、羊追いを仕事としている大変優秀な牧羊犬です。羊の群れは目を離すと収拾のつかない状態になりますが、ボーダー・コリーは見事にまとめ上げることができます。ボーダー・コリーは牧羊が盛んな国で最も多く活躍しており、全犬種の中でもはるかに知能が高い犬とされています。

ボーダー・コリーにボールやおもちゃなどを投げると、しばしば「フセ」の姿勢を取りながらそれをじっと睨みつけることがあります。この動作は「アイ」と呼ばれ、ボーダー・コリーは羊たちに睨みをきかせることによって群れをコントロールします。吠えたり噛んだりせずにたくさんの羊をコントロールできることが、優秀な牧羊犬と呼ばれるゆえんです。

■被毛ごとにもちがう

スムースタイプとラフタイプの二種類に分かれており、前者は全体的に短く、後者が程よい長さで、わずかにウェーブがかっています。被毛によっても性格がわかれており、

スムースタイプ…性格的にきつい傾向なので、競技に向いていると言えます。
ラフタイプ…人なつっこく、性格的に飼いやすく、家庭犬向きと言われています。

しかし、性格には個体差がありますので飼ったボーダー・コリーの性格をきちんと理解する事が大切です。

■結局は個性

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日本人は勤勉だ、といわれたりしますが、個人によりますよね?
ですから、すべてのボーダー・コリーが同じ性格をしているわけではないです。

5.しつけ

■こういう人にはすすめられない

ボーダー・コリーは基本的なしつけさえしっかりとすれば、他の犬種では味わえないような素晴らしい家庭犬、パートナー犬になってくれます。しかし、それが出来ない場合、扱い難い犬になりやすい傾向にあります。

知能が高いということは一見扱いやすそうにも見えますが、実際には「ずる賢い」という面が強く出ることがしばしばあります。ボーダー・コリーを飼いたいと思っている方は、この点をよく覚えておく必要があります。

■散歩

散歩など基本的なことはしっかりしましょう! お散歩は、毎日30~60分ぐらいを目安に考えておくといいです。又、ドッグランなどに行って、思いっきり走らせてあげてるのもいいです。賢くて、主人に忠実なところがあるので、甘やかしすぎず、上下関係のしつけをしっかりとして、主従関係をしっかりと作るといいパートナーになってくれるでしょう。

知能が高いので、頭を使う遊びを意識的に取り入れるととても喜んでくれます。おもちゃも知育玩具とよばれる、頭を使っておもちゃの中からおやつを取り出すタイプのものを与えてあげるとよいでしょう。また、フライングディスクなどのドッグスポーツをやらせてあげるのもよいでしょう。

■無駄吠え

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牧羊犬は吠えることが重要な仕事の一つだったので、ボーダー・コリーもしばしば無駄吠えをします。近隣の人に迷惑がかかることになりますので、早めのしつけが必要となります。しつけに自信のない初心者の方は、マンションなどの集合住宅で飼育するのは避けた方が無難かもしれません。

ボーダー・コリーの子犬が寂しくないように、ぬいぐるみなどを入れてあげる、小さな音でいいから、ラジオなどを一晩中着けておく、サークルをタオルなどで包んでしまうなどの工夫をしましょう。

■上下関係

何事も、人間が先で、犬は後にする癖をつけましょう。犬が何かを要求したからするのではなく、人間が要求した事をさせましょう。犬がよってきたから“褒める”のではなく、命令してこちらに来たら時に褒めるようしにましょう。下手に出ていると思われるような行動をとっては絶対にいけません!

「オスワリ」と命令して、できたらほめてあげましょう。犬が人の通り道に寝ていたら、起こさないように避けて通るのではなく、「どいて」など言って、どかしてから通るようにする事が大切です。

6.お手入れ

ブラッシング

犬の毛には下毛と上毛の両方が生えているダブルコート、上毛のみが生えているシングルコートの2種類がありますが、ボーダー・コリーはダブルコートであり、夏前などの換毛期には抜け毛が非常に多くなり、家の床には多くの毛が散らばります。このため、こまめな掃除は欠かすことができません。

ブラッシングにはスリッカーブラシを使用するのが一般的です。毛の流れと同じ方向に、皮膚を傷つけないように丁寧にブラシをかけていきましょう。

※ブラシの向きや、あてる強さを間違えると擦過傷になることもあるので注意しましょう。

爪切り

ボーダー・コリーは活動的な犬なので、伸びた爪をそのままにしていると引っかけるなどしてケガの原因になります。爪の長さは定期的にチェックし、気になる長さになったら爪切りをしてあげましょう。犬の爪には血管があるので、それを傷つけないように注意しながら先端を切り、形を整えるとよいでしょう。

嫌がる犬も非常に多いので、まずは手に触れられることから慣らしていきましょう。また爪切り器具にはいくつかの種類がありますが、中でもペンチのような形状をしているギロチンタイプとよばれるものが扱いやすくおすすめです。

シャンプー

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ボーダー・コリーのシャンプーの頻度は、月に1回程度でOKでしょう。最初はまずお湯に慣らすことから始め、お風呂やシャワーが怖くないことを学習させてあげましょう。人間用のシャンプーは刺激が強すぎるので犬用のシャンプーを薄めて使用し、お湯は人間が感じるよりもややぬるめの温度に設定してあげてください。

体を指の腹で優しく洗い、足の裏や脇の下などの見落としがちな部分も忘れずに洗い流しましょう。シャワーはなるべくノズルを体に当てて使用すると飛び散って嫌がることがありません。シャンプーが終わったらまずは手で水を切り、タオルで拭き、その後軽く風を当てるようにしてドライヤーで乾燥させましょう。

7.かかりやすい病気

股関節形成不全

股関節形成不全は、股関節の発育が完全ではないために、成長に従って股関節に歪みが生じ、脱臼などを起こす病気です。通常生後4ヶ月から1年にかけて、腰を振るように歩く、うさぎのように後ろ脚で走る、足を引きずるなどといった症状が出ます。一般的には内科治療を行い、関節に負担をかけないように肥満を防止します。

しかし、遺伝的な要因が大きい病気ですので、最も重要なのは病歴を持つ犬を繁殖に使用していないブリーダーを見極めることです。

コリーアイ症候群

コリーアイはボーダー・コリーをはじめ、シェットランド・シープドッグやオーストラリアン・シェパードなどのコリー系の犬に特有の遺伝疾患です。眼球の外側にある強膜が拡張する強膜拡張症、脈絡膜や眼底血管の形成不全、出血、網膜剥離などの様々な症状が表れます。

この病気は現在のところ治療法が確立されておらず、また遺伝疾患であるため予防法もありません。検査を行いこの病気を持つ犬を繁殖に用いないことで少しずつ根絶していくことが求められます。またこのほかにも白内障など、コリー系は目の病気にかかりやすいことが知られていますので十分に注意してあげましょう。

CL症

CL症はセロイドリボフスチン症の略称で、およそ1/1800の確率で遺伝的に発症する、脳の神経細胞が侵される病気です。視覚の異常、歩行障害、凶暴化などの症状が2歳ごろから表れ、治療法は現在のところ存在していません。

動脈管開存症

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大動脈と肺動脈をつないでいる血管が、出生後も閉鎖せず残ったままになってしまう先天性の病気です。
初期症状はあまりなく、普段の健康診断で心音を聞いて判明するケースもあります。
早期発見できれば、助かる可能性が上がります。

日光性皮膚炎

色素の薄い犬種が、日光に過剰にあたることで皮膚炎を発症する病気です。
根本的な治療法はありません。
なるべく直射日光を当てずに、炎症を抑える薬などを使って、病気とうまく付き合っていきましょう。

最後に

初めて犬を飼う方に、ボーダー・コリーを育てるのは大変かもしれませんが、きちんと犬種を学びトレーニングを加えれば良きパートナーになる犬種です。
ただし、何事も教えるのには根気が必要です。思い通りにならないからといって放棄してしまうことが一番いけないことです。
飼う際は、もう一度よく考えて、新しい家族を迎えて下さい。

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