猫びより
【猫びより】第9回 本屋さんが選ぶ猫の本【私のイチオシ!】(辰巳出版)

【猫びより】第9回 本屋さんが選ぶ猫の本【私のイチオシ!】(辰巳出版)

幕張 蔦屋書店 大久保さん・後藤さん・江田さん(猫びより 2020年11月号 Vol.114より)

  • サムネイル: 猫びより編集部
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猫好きならすみずみまで楽しめる

幕張蔦屋書店猫好き三人娘(?)が紹介するのは町田尚子さんの絵本『ネコヅメのよる』です。

私(大久保)が猫好きのスタッフ後藤・江田に声をかけ、「あなたの猫本と言えば?」と聞いたところ、三人一緒に『ネコヅメのよるー!!』と声を揃えたのでした。そこから話が盛り上がり……。

左より、大久保さん、江田さん、後藤さん

左より、大久保さん、江田さん、後藤さん

後:初回配本は1冊だったのよね。児童書担当がシュリンクをかけているのを見て即買い。猫たちの表情も毛の描写もリアルなんだよね。

大:そうそう。猫が立ち上がるところで興奮したよ。端の子がすごいぶっさいく(笑)。月を見てる後ろ姿がたまらん~!

後:何度読んでも表情が良いよね。猫好きだったら一発で好きになっちゃう。

江:ついつい総立ちの猫たちの中からうちの子を探しちゃう。

大:人に囚われた宇宙人みたいな子もいるよね。この子たちの仲間に入りた~い。

一同:きゃーきゃー!!わーわー!!

などと話は尽きない。どのページを見ても、「あるある」の行動。キャラクター化された“可愛い猫”が出てくるのではなく、著者の町田さんが飼っている「白木(しらき)」を実際のモデルとして描いているからこその、猫のリアルな魅力が詰まっている作品です。

『ネコヅメのよる』

『ネコヅメのよる』
著:町田尚子
WAVE出版
定価:本体1,400円+税

あらすじ
ある日、猫たちは「まちがいない。こんやだ」と気配を感じる。そして、夜になると全ての猫が外に出て人知れず集会を開く。めったに空に現れない三日月ならぬ「ネコヅメ」を眺めるために……。

保護猫ノススメ

私たち3人は、現在元保護猫と暮らしていたり、かつて暮らしていたりしたことがあります。大久保、後藤の愛猫は虹の橋を渡ってしまいましたが、今もお骨は家にあります。自分が亡くなった時、一緒にお墓に入るためです。やっぱり“家族”なので、みんな自分たちの子と一緒のお墓に入りたいんです。お盆の朝に起きたら、亡くなった子のヒゲだけが目の前に落ちていたり、夜中に駆け回る音やベッドから下りる音が聞こえたりと、不思議な現象も起きますが、どんな形でも会いに来てくれるのは嬉しいものです。

江田さんの愛猫「テンちゃん」(10歳♀)

江田さんの愛猫「テンちゃん」(10歳♀)

町田さんちの「白木」もおとなの元保護猫だったみたいです。本のあとがきにもありますが、猫と暮らしたいなと思ったら保護猫の譲渡会にぜひ行ってみてください。家族を待っている猫がたくさんいます。子猫もいいけど、ふてくされたおとなの猫ほど魅力的です。おとな猫と時間をかけて仲良くなったら、きっとたくさんの猫のひみつを教えてくれると思います。

テンちゃんは子猫の頃、川に流されていたところを救助された

テンちゃんは子猫の頃、川に流されていたところを救助された

また新しい命と出会えることと、そしていつか私たちにもネコヅメを見上げられる日が来るのを楽しみにしています。

幕張 蔦屋書店

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