うちの子が一番!
子供の頃から猫が好きで、人生の大半を猫と暮らして来ました。猫なら全てかわいいと思うのですが、やはり自分のうちの子が一番かわいく、一番特別だと感じます。
細密で美しく、どこか妖しい作品世界で大人気のイラストレーター、ヒグチユウコさんによる絵本『せかいいちのねこ』も特別な猫についてのお話です。主人公のニャンコは猫のぬいぐるみ。大好きな男の子とずっと一緒にいるために、ほんものの猫になりたいと願います。彼を助けてくれる動物たちの優しさや、男の子とニャンコのお互いを思う気持ちに胸を打たれる名作です。
『せかいいちのねこ』
著:ヒグチユウコ 白泉社
定価:本体1,400円+税
猫は人間に比べ、表情筋が少ないと言います。ましてニャンコはぬいぐるみです。表情筋なんてないはずです。なのに彼は焦ったり笑ったり、ちょっと嫌そうな顔をしたり、とても表情豊かです。それはきっとニャンコが、持ち主である男の子にとって「せかいいちのねこ」だからなのでしょう。猫を好きな人間には、そしてその人間を猫が好きでいればなおのこと、猫は雄弁になるものです。
実用書担当者さん入魂のペット本の棚
猫のいる日々に感謝
うちには今、三匹の猫がいます。基本寝てばかりの子、警戒心が強いけど甘えたな子、ひょうきんでわんぱくな子、三匹とも性格はまるで違います。意思表示の仕方もさまざまで、ごはんの時だけ愛想の良い子もいれば、お尻のにおいを嗅がせてくれる子や名前を呼ぶと返事をする子もいます。
これまで一緒に暮らした先輩猫たちを含め、どの子も特別な、世界で一番の猫です。
元保護猫の小鉄(2歳♂)はやんちゃで愛嬌たっぷり
愛猫の小智美(9歳♀)。気位が高い女王様タイプ
MINUTO(7歳♂)は少し臆病で優しい猫
彼らがこちらをどう思っているかはわかりませんが、みんなお腹を吸われても辛抱してくれているので、嫌われてはいないようです。『せかいいちのねこ』のニャンコみたいに、ずっと一緒にいたいと思ってもらえたなら嬉しいのですが。
猫がいなければ、人生はずいぶん味気ないものだったと思います。猫にごはんを食べさせるために働き、猫がのんびり寝ている姿に報いを得る、そんな日々に感謝しています。
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