代々木公園の緑が目の前に広がる「保護猫カフェCatio」では、現在9匹の保護猫たちが、終生共に過ごしてくれる家族を待っています。一人で保護猫カフェを切り盛りする矢萩智子さんは、「仕事を退職して、自宅を猫の家とお部屋にしたんです」と淡々と語ります。
楓子ちゃんと智子さん
優しい声で猫たちに話しかける智子さんに甘える楓子ちゃん(3歳♀)、バタバタと走り回る仁君(3歳♂)、小豆君(3歳♂)と千駄君(3歳♂)兄弟に、猫ベッドでくつろぐ浩太君(5歳♂)。
ナデナデ大好きの楓子ちゃん
怖がり屋さんの仁君
普段はケージの中が大好きな小豆君
遊び好きの浩太君
くるりと巻いた尻尾がチャームポイントの甲君(3歳♂)に、前庭障害のある賀陽君(3歳♂)、お鼻の模様がかわいい千代ちゃん(4歳♀)たちは、みんな多頭飼育崩壊の現場からやって来たそうです。一番年上の櫻ちゃん(8歳♀)は、飼育放棄されて数ヶ月間の路上生活を経験した後にやって来たとのこと。みんなそれぞれがんばって生きてきた猫さんたちです。
巻いた尻尾がかわいい甲君
おっとりした性格の賀陽君
何事にも動じない千代ちゃん
もともと猫好きで、現在も家の前に捨てられていた親子猫のうちの1匹と暮らしているという智子さん。その時保護された猫たちはみんな無事に里親さんが見つかったそうです。
「カフェを始めて3年の間に譲渡した猫たちは21匹です。やはり子猫はすぐにもらわれることが多いですが、大人の猫さんたちには子猫にはない個性や落ち着きがあると思うんです。ですから大人の猫をお家に迎える、そして保護猫を家族として迎えるというのも、選択肢のひとつに加えていただければうれしいですね」と語る智子さんが始めた保護猫カフェには、心地良さと温もりと優しさと愛情がギュッと詰まっているのです。
新しいお家が見つかった21匹
保護猫カフェCatio
東京都渋谷区富ヶ谷1-8-5 3F
TEL 03-3469-7886
営業時間/14:00~19:00(最終入店18:00)
定休日/月・火曜
http://catio.catfood.jp
取材・平野敦子