【獣医師監修】同居前に考えよう。猫と犬を仲良くさせる秘訣について
猫と犬、どちらか選べといわれたら、「どっちも大好き!」「選ぶなんてできない!」という人も多いことでしょう。できれば、どっちも飼いたいけど、猫と犬の同居ってわからないことが多いですよね。ここでは、猫と犬が一緒に仲良く暮らすための秘訣を紹介します。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
まずは猫と犬の性質の違いを知っておこう
猫と犬が仲良くしている動画や漫画を見ていると、微笑ましい気持ちになります。案外、放っておいても仲良くしてくれるのかも、と思うかもしれませんが、決してそうではありません。猫と犬が仲良くする鍵は、飼い主が握っているといっても過言ではないのです。
まず理解しておかなければならないのは、猫と犬は同じペットでも、「違う種類の動物である」ということです。当たり前に聞こえるかもしれませんが、違う動物を同居させる以上、持っている性質や習性について把握しておかなければ、お互いがストレスに感じてしまうことがあります。
猫の習性
●単独行動を好む
●綺麗好きでカラダや居場所を汚したがらない
●薄明性(夕暮れや早朝の薄暗い状態の時間帯に最も活発に動く)
●動くものを捕まえたがる
犬の習性
●集団行動を好む
●警戒心と縄張り意識が強い
●夜行性ではない
●飼い主に忠実
猫と犬は、タイプがまったく違う動物であることがわかると思います。たとえば、猫は単独行動を好みますが、犬は社会性のある動物なので、1匹よりは2匹、2匹よりは3匹での行動を好みます。もちろん、これは代表的な性質や習性であって、個体によって性格は様々なので、飼い主がしっかり理解してあげることが同居の第一歩となります。
猫と犬が同居する際に必要なこと
このように、タイプの違う動物を同居させるためには、それぞれの習性に合わせた環境を整えてあげることが大切になります。
同居に慣れるまでは目を離さない
お互いが慣れたと、見て感じるまでは目を離さないようにしましょう。じゃれ合っているつもりでも、相手を傷つけてしまうことは充分に考えられます。どうしても留守にしなければならない時も、部屋を別にして離しておくようにしましょう。また、猫の爪で犬が眼球を傷つけられてしまうケースもあるようなので、必ず切っておいてください。
それぞれが安心できる場所を確保する
猫には、高さのあるハウスなどを、犬には、サークルや屋根付きのハウスなど用意し、それぞれがひとりで安心して過ごすことができるスペースを作りましょう。また、先述したように、猫は薄明性なので、同じ部屋にいると犬の睡眠を邪魔してしまうこともあります。猫と犬が、それぞれ邪魔にならないような距離感を保ってあげましょう。
飼う順番を考える
同居を成功させるためには、飼う順番が深く関係してきます。仔猫、仔犬の時から同時に飼い始めると、お互いの存在に慣れようとするのでうまくいきやすいですが、もともと犬を飼っていて猫を飼いたいと思うこと、また、その逆もあると思います。その場合の注意点について、紹介していきましょう。
犬が先住で、猫が後から来る場合
犬が先住の場合、猫が生後2ヶ月くらいの時に迎え入れるのがよいでしょう。生後1~2ヶ月の仔猫は、社会化期を迎え、周りの環境を受け入れようとする時期名ので、犬の存在を警戒することなく受け入れる可能性が高くなります。
犬が仔猫をおもちゃのように扱ってしまうこともあるので、仔猫が怪我をしないように常に注意深く観察しましょう。仔猫が飼い主の大切な存在であると教えることも重要です。充分に社会化ができていない犬の場合は、受け入れるのは難しいでしょう。
猫が先住で、犬が後から来る場合
基本的に、うまくいかない場合が多いことを知っておきましょう。
猫の性格によっては、後からきた犬を受け入れることも充分にあり得ますが、多くの猫にとって犬は自分の縄張りに入ってきた侵入者にすぎません。いきなり顔を合わせるのではなく、始めは別々の部屋で飼育し、少しずつ犬の気配に慣れさせてあげるようにしましょう。
猫と犬を同居させる時に、心得ておきたいこと
習性や性質の違いのほかに、必ず仲良くなれるわけではない、ということを理解しておきましょう。人間と同じように、性格が合わないこともありますし、ずっと仲が悪いままというケースも充分にあり得ます。もし仲良くなれなかった時にどうするか、ここまで考えておくべきですし、同居を諦めるという選択肢も持っておかなければなりません。
もし、顔合わせがうまくいったなら、その後、一緒に生活するうえで、お互いが一人になれる場所を確保してあげることを忘れないようにしましょう。犬と猫の両方が体調不良を起こさずに生活ができていれば、それで充分成功したと考えましょう。
猫と犬の同居は、基本的に難しいことが多いです。仲良くなれる鍵を握っているのは、飼い主であることをしっかり理解しておきましょう。
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