【獣医師監修】犬の体温、平熱は何度くらい? 病気の可能性があるのは何度から?
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【獣医師監修】犬の体温、平熱は何度くらい? 病気の可能性があるのは何度から?

犬を抱っこした時に「いつもより熱い」と感じたことはありませんか? そんな時は「ひょっとしたら熱が出ているのかも…」と心配になってしまいますね。今回は、犬の平熱や、発熱時に疑われる病気について解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬の体温測定の重要性

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犬は、自分の体調が悪くても言葉で飼い主に伝えることはできません。そこで、飼い主が日頃から犬の様子をしっかりチェックし、小さな異常も見逃さないようにすることが重要です。

その中でも、犬の体温は人間同様、健康状態を知るためのバロメーターとして有効です。たとえば、人間は頭痛がする時やカラダが熱く感じる時に、体温計を使って熱を測ります。そして、測定した体温が平熱より高い場合は、風邪などの病気を疑って病院に行きますよね。

犬の場合も同じです。愛犬のカラダの異常をいち早く察知するためにも、健康の基準となる平熱を知っておきましょう。

犬の平均体温

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健康な人の平均体温は36.5~37度ですが、犬の場合は人間より少し高めです。

●犬の平均体温…37.5~39.2度

ただし、この数値はあくまで平均なので、自分の飼っている犬の平熱を把握するためには、定期的な測定が必要になります。

なお、犬の体温を手軽にチェックする方法としては、耳を触るのがおすすめです。耳を触ってみていつもより熱い、もしくは冷たいと感じたら、体温計で熱を測ってみてください。上述の通り、犬の体温には個体差がありますが、目安として39度後半からは発熱していると考えていいでしょう。

犬の体温がいつもと異なるだけでなく、エサや水を口にしない、下痢をしているなどの症状がみられる場合は、犬のカラダに何かしらの異変が起こっている可能性があるので、獣医師の診断を仰ぎましょう。

犬の体温の測り方

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一般的に、犬の体温は肛門に体温計を入れて測ります。犬の肛門にゆっくりと、まっすぐ体温計を挿しこみ、体温が測定できるまで、尻尾と体温計を一緒に握るようにして持ちます。こうすることで、体温測定中に犬が動いてしまっても、体温計が抜け落ちたり、体温計で直腸を傷つけてしまうリスクを軽減することができます。また、最初から飼い主だけで行わず、動物病院でお手本を見せてもらうことをおすすめします。

肛門で体温を測る場合は、デジタル式のものであれば人間用の体温計を使用してもよいですが、先端がやわらかくなっている犬用の体温計も販売されています。また、最近は、肛門で体温を測るのを嫌がる犬のために、耳で測る体温計も販売されています。人間用の体温計を使用する場合は衛生上の観点から、飼い主や家族が使用するものとは別の体温計を用意しましょう。

最初のうちは、犬はなかなかスムーズに体温を測らせてくれないかもしれません。無理に一人で行わず、犬を支える人と体温計で測る人の二人体制で行うとよいでしょう。愛犬の健康管理は、飼い主であるあなたにしかできません。大切な愛犬と長く幸せに暮らすために、日頃からその健康状態をチェックする習慣をつけましょう。

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