【ご長寿特集】猫の寿命はどのくらい?|人気猫種別!寿命と気をつけたい病気について
愛猫とできるだけ長い時間を過ごしたい、というのが飼い主さんの願いですよね。今回は、スコティッシュ・フォールド、メイン・クーン、マンチカンの猫種別の平均寿命と気をつけたい病気についてまとめました。
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スコティッシュ・フォールド
スコティッシュ・フォールドの平均寿命は13.9歳
アニコム ホールディングス株式会社が「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したスコティッシュ・フォールドの平均寿命は13.9歳となっています。
一般社団法人ペットフード協会が2023年に発表した猫全体の平均寿命は15.79歳ですから、平均的な猫の寿命と比べると、スコティッシュ・フォールドの寿命は2年ほど少ないのが分かります。これはスコティッシュ・フォールドがもともと体が弱く、様々な病気にかかりやすいのが原因です。長生きしてもらうためには室内で体調に気を配りながら、飼育する必要があります。
【気を付けたい病気】内臓の奇形が多い
■心筋症
■腎不全
スコティッシュ・フォールドは内臓に遺伝的疾患を抱えていることが多い種類です。内臓疾患は外見から見分けることができないため、成長と共に症状が現れ、飼い主さんが気がつくことも多いようです。
心筋症とは、心臓の筋肉が内側に向かって肥大することで、体に十分な酸素が送れなくなる病気です。酸欠になりやすくなるため、すぐに息切れをしたり乾いた咳をするようになります。症状が悪化すると運動機能に障害が現れ、死に至る可能性があります。根本的な治療法はありませんが、定期的な健康診断を受けることで早期のうちから症状を軽減することができます。
腎不全は、多くの猫がなりやすい内臓疾患です。しかし、スコティッシュ・フォールドは遺伝的になりやすい傾向が強いので注意が必要です。腎臓の機能が弱まったことにより、体内の毒素が除去されずに体に悪影響を及ぼし、様々な症状を引き起こし、悪化すると死に至ることがあります。こちらも根本的な治療はありませんが、早期発見によって腎臓が弱らないように処置してもらうことは可能です。
【気を付けたい病気】遺伝性骨形成異常症
■骨の変形
■軟骨が増殖しコブになる
■歩けなくなる
■関節炎
スコティッシュ・フォールドの遺伝的疾患の中でも、現れやすいと言われているのが遺伝性骨形成異常症です。生後2~3年ぐらいの期間に発症しやすく、骨や軟骨の形成に異常が起こることが特徴です。骨が変形してしまうため、痛みで歩けなくなったり、異常増殖した軟骨の組織が骨にコブのように発達します。
【気を付けたい病気】体が弱いのは、垂れ耳同士の交配で多い
■垂れ耳同士の交配は禁忌とされている
垂れ耳同士を交配すると、奇形や遺伝的疾患を持ったスコティッシュ・フォールドが多くでると言われており、ブリーダーの間では垂れ耳同士の交配は禁止されています。しかし、通常の交配では垂れ耳は生まれにくく、需要に追い付かないため、わざと垂れ耳同士を交配させ、遺伝的疾患のリスクなどを黙って飼い主さんに渡すブリーダーや悪徳業者も多いようです。
そのような悪徳ブリーダーが、疾患のあるスコティッシュ・フォールドを増やさないようにするためにも、スコティッシュ・フォールドを購入する前にどのような親と掛け合わせて生まれたのか、よく確認してから購入するようにしましょう。
一度骨が変形してしまうと元に戻すことは難しいとされていて、痛みによって猫が歩けなくなることも多いです。治療には外科手術、内科手術、放射線治療の3つで、症状によって治療は異なります。しかし、残念ながら完治させることは難しく、効果はコブの成長を抑えることに留まることが多いです。
【気を付けたい病気】垂れ耳だと外耳炎などの病気にかかりやすい
■耳の通気性が悪いため菌が繁殖しやすい
■日頃の耳のケアが大切
スコティッシュ・フォールドの特徴である、あの垂れた耳は、他の猫に比べて通気性が悪いため、外耳炎などの病気にかかりやすいと言われています。湿度が高く、猫が自分でケアしにくい耳の中は、細菌が繁殖しやすいのです。
そのため、予防には飼い主さんが日頃からマメなケアをしてあげることが大切です。特に湿気が多い夏の時期にはこまめに耳の中をチェックし、異常がないか気を付けてあげてくださいね。
メイン・クーン
メイン・クーンの平均寿命は13.0歳
「家庭どうぶつ白書2023」にて発表されたメイン・クーンの平均寿命は13.0歳です。
平均年齢はあくまで平均ですので、もちろん個体差があり、中には15歳以上生きた子もいます。メイン・クーンは大人になるまでは4~5年ほど掛かると言われています。成長期には高タンパク高カロリーの食事を心掛けると健康的でがっしりとした、メイン・クーンらしい体つきを作る手助けとなります。順応性が高いので初心者の方でも飼いやすいと言われています。4〜5年は子猫なので普通の猫よりも無邪気で可愛らしい時期が続くのも嬉しいですね。
【気を付けたい病気】肥大性心筋症
心臓の筋肉が分厚くなることにより、様々な心臓やそれ以外の機能を圧迫し、障害が出てきてしまう病気です。肥大性心筋症はメイン・クーンがなりやすい病気の一つになります。あまり動かなくなったり、ご飯を食べても痩せていく、呼吸困難などの症状がみられますが、発症してから数年は症状が出ないということもあるようです。特に猫は犬に比べ、具合が悪くなっているのを飼い主さんから隠そうとしたり、または症状が表に出るころには症状がだいぶ悪化した状態ということが多々あります。小さなサインにも飼い主さんが気付いてあげ、早期発見早期治療が出来るよう心がけましょう。また心臓病に掛かると呼吸困難以外にも、呼吸が荒くなったり、後ろ足が使えなくなったり、失神などの症状がみられる場合があります。
【気を付けたい病気】多発性嚢胞腎
多発性嚢胞腎は一度掛かったら治らない厄介な病気です。症状事態があまり出ない事も特徴です。食欲がなくなったり、水をよく飲むようになる、尿の量が多い、よく吐くなどの症状が出たら多発性嚢胞腎または腎臓病を疑いましょう。原因としては遺伝が多いといわれていますが、対策として普段からタンパク質やリンを減らした食事を心掛け、お水をたくさん飲むようにしてあげ、腎臓の負担を減らしてあげることが大切です。もちろん、定期的に動物病院を受診することも大切です。
マンチカン
マンチカンの平均寿命は14.0歳
「家庭どうぶつ白書2023」にて発表されたマンチカンの平均寿命は14.0歳です。
猫全体の平均寿命である15.79歳に比べ、1.8歳ほど短いことがわかります。
【気を付けたい病気】椎間板ヘルニア
犬はダックスやコーギーなどの短足種が椎間板ヘルニアになりやすいですよね。
マンチカンは「猫界のダックスフント」と言われていますが、犬に比べたら椎間板ヘルニアになる確率はとても低いです。
ただし、絶対にならないとは言い切れませんので、もし歩き方がおかしかったり、いきなり失禁してしまうようなことがあった場合はすぐに動物病院で受診してください。
【気を付けたい病気】毛球症
猫はとてもキレイ好きなので、毛づくろいします。
毛づくろいをすることによって口から毛が入り、胃袋にたまり、毛玉を吐き出します。
毛玉をうまく吐き切れていない、飼い主さんのブラッシング不足、またはストレスにより毛づくろいの頻度が多くなり毛球症になることがあります。
症状としては食欲不振、吐く素振りが多くなる、便秘、お腹を触られるのを嫌がるなどがあります。
【気を付けたい病気】腎臓や心臓への負担
腎臓や心臓に負担をかけないためにも塩分の多すぎるものは控えましょう。
開口呼吸をしている場合は心臓に何かしらの疾患があることがあります。
また高齢になってくると慢性腎不全になりやすくなるため、多飲多尿などの症状がみられる際には動物病院で検査をしてもらいましょう。
最後に
愛猫に健康に長生きしてもらうには、飼い主さんによる健康管理がとても大切です。日頃の健康管理方法で、寿命が変わってくることもあるかもしれません。
愛猫が病気をせずに長生きしてくれる事が一番嬉しいですよね。適度な運動と健康的な食事で、ねこちゃんの健康を気遣ってあげましょうね。