マンチカンってどんな猫? 歴史や顔、体の特徴について
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マンチカンってどんな猫? 歴史や顔、体の特徴について

短い足でちょこちょこと歩く姿がかわいらしいマンチカン。数ある猫種の中でもとくに人気のある品種のひとつです。

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マンチカンの歴史

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名前の由来は「オズの魔法使い」に出てくる小柄なマンチカン人。大人になっても仔猫のようにかわいらしい様子を見せてくれます。彼らはどんな歴史を持った猫なのでしょうか。

マンチカンは、遺伝子の突然変異による自然発生の猫種です。短い足の猫の存在は、イギリスで1944年に初めて報告されたといわれています。その後、旧ソビエトやアメリカでも同様に、短い足の猫の存在が報告されていましたが、本格的に歴史に登場するのは1983年。アメリカ・ルイジアナ州のトラックの下で暮らしていた短い足の猫でした。ブラックベリーと名付けられたその猫は妊娠しており、彼女から生まれた仔猫の半分は短い足をもっていました。
この短い足の猫は様々な遺伝子上の研究の結果、健康体であることがわかりました。また、足の長い猫と交配させてみると、足の短い子猫が生まれたことから、本格的にマンチカンのブリードがスタートしました。

マンチカンは1991年に開催されたキャットショーで初めて展示されましたが、当初は短い足による遺伝子疾患や免疫力の弱さを懸念する一方、ほかの猫にはない特徴的でかわいらしい容姿に魅了され、その健全性を信じようとする人たちが入り乱れ、大論争を巻き起こしたといいます。

キャットショーでの発表当初は「単なる突然変異」と結論付けられてしまったマンチカンですが、後に短い足の猫が様々な土地で見つかったことから、その猫たちも交配に用いられるようになりました。こうして近親交配のリスクが低下したことから、マンチカンは1995年、国際的な猫の血統登録団体であるTICA(The International Cat Association)に新しい猫種として正式に公認されました。

マンチカンのカラダの特徴は?

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TICAではマンチカンのボディタイプをセミ・フォーリンと位置付けています。平均的な体長は60㎝ほど、体重は雄が3~4.5kg、雌は 2.3~3.6kgほどとされています。
足の短い猫として知られているマンチカンですが、実際に短い足のタイプは全体の2割程度で、「中足」・「長足」のタイプも多くいます。
マンチカンは様々な猫と交配されてきたため、毛の色や模様が非常に多彩です。TICAでも長毛・短毛関わらず、すべての模様、カラーが公認されています。

ただ、交配による猫の弱体化を防ぐために、TICAでは短い足のマンチカン同士、また、他の純血猫との交配を禁じています。近年、人気品種であるスコティッシュフォールドやアメリカンカールのような耳折れの猫種と交配され、耳折れの特徴を持つマンチカンをペットショップ等で見かけることもありますが、これらの猫はTICAの認定を受けられないため、血統書が発行されることはありません。

■体高:16cm〜20cm
■体長:30cm〜40cm
■体重:3.0kg〜4.0kg
■毛色:全ての毛色が公認

マンチカンの顔の特徴は?

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大人になってもころんとした姿が可愛いマンチカン。TICAの基準によると、マンチカンの頭の大きさは中型で、その形はほぼ正三角形あるいは丸みを帯びた修正くさび形、輪郭は少し丸みがかっています。耳は中ぐらいの大きさで、頭部の端についています。

クルミ形の目は大きく、目じりが少し吊り上がっています。目のカラーはグリーン、ブルー、カッパー、ゴールド、オッドアイなど、すべての色が認められています。また目の色と被毛の色との関連性はありません。

猫種としてはまだまだ新しい品種であるマンチカン。好奇心旺盛でキョトンとした愛らしい表情をいつまでも眺めていたいですね。

気質や性格についての特徴

マンチカンは短足という特徴的な体形だけでなく、性格についてもたくさんの魅力をもっています。

・人懐っこく甘えん坊
とても人懐っこく甘えん坊なため、飼い主さんにベッタリくっつくのは日常茶飯事で、立っていれば足元に体を寄せ、座れば足の上に乗ってきてくれます。初めて猫を飼う方にもオススメです。また、おもちゃなどで一緒に遊んでもらうことも大好きで、おもちゃを持つだけでハンティングポーズをとることもあります。

・優しく社交的
その社交的な性格から多頭飼いにも向いていると言われています。先住猫がいる家庭にもオススメの猫種ですね。マンチカンはほとんどの子が優しく穏やかな性格をしているため、いたずらをしてしまっても強く叱らずに、根気強く優しく言い聞かせるようにするとよりよい関係が築けるでしょう。

・好奇心旺盛で活発
様々なものに興味を持ち、家中を冒険するのが好きです。おもちゃで遊んでいても物音がすればすぐそちらに行ってしまうほど移り気なところがありますが、そこも可愛いポイントですね。また、ジャンプも木登りも得意で、全身を使ってよく走り回ります。遊ぶときは広い空間で遊んであげましょう。

・お留守番が得意
「甘えん坊な子だから家にひとりは寂しいのでは……?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、マンチカンは賢く聞き分けがいいと言われているため、実はお留守番も得意なんです。ひとりでもよく遊びますし、鳴き声は大きくなく、あまり鳴かないと言われています。

・臆病な一面があり、気の強い子も
明るく元気なマンチカンですが、用心深く臆病な面もあります。きつく叱り付けたり、脅かすようにいけないことをやめさせるのは、恐怖心を抱かせるだけなので止めましょう。また、猫ちゃんにも個性があるため中には気の強い子もいます。「聞いていた性格と違う」と思うこともあるかもしれませんが、最後まで愛情を持って同居生活を送ってください。

 

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