犬に山芋を与えていい? 山芋のメリットや注意点について

人間にとっては山芋や納豆、おくらなどのネバネバした食品は健康に良いとされていますが、犬にとってはどうなのでしょうか。今回は、犬と山芋について解説していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

犬に山芋を与えるメリット

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結論からいうと、山芋は犬に与えても大丈夫な食材です。日本では古くから食べられてきた食材で、「山のうなぎ」といわれるほど栄養価が高い山芋。独特の粘りのもとになっているムチンという成分が、たんぱく質の吸収を向上させてくれることから、栄養摂取の補助的な役割も果たします。さらに、山芋にはアミラーゼという消化を促進する成分が含まれているので、胃腸にもやさしい食材といえます。

そのほか、ビタミンB群、ビタミンCなどのビタミン類、カリウムなどのミネラル、そして食物繊維などの栄養素がバランスよく含まれているのも特徴です。その効能は、消化促進や滋養強壮だけではなく、老化防止や美肌、疲労回復や便秘改善など幅広く、人や犬の健康をサポートします。

犬の山芋アレルギーについて

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このように、健康に良いとされる食材の山芋ですが、肌に触れると痒くなることがありませんか? 山芋の皮の周りには多くのシュウ酸カルシウム結晶があり、これが痒みのもとになっています。このシュウ酸カルシウム結晶は針のような形をしていて、皮をむいた時やすり下ろした時にイモに溶け込んでしまいます。その針状の結晶が皮膚に付着すると、皮膚を刺激して痒くなるというわけです。

これは人間だけに起こる現象ではなく、犬の皮膚に付着した場合も同様に痒みを発生させます。つまり、犬が山芋を食べていて、うっかり足などにつけてしまったりすると、犬も痒みに苦しむことになります。

このシュウ酸カルシウム結晶を減らすには、酢やレモン水につけるという方法があります。というのも、シュウ酸カルシウム結晶は酸に触れると溶けてしまうので、その成分が薄まるためです。しかし、犬は酸っぱいものが苦手なので、酢やレモン水につけた山芋を与える際は、水で洗ってあげましょう。また、シュウ酸カルシウム結晶は皮の周りに存在するので、イモの中心部だけを与えることでも軽減できます。

というわけで、皮膚疾患を持っている犬に対しては、山芋は与えない方がよいでしょう。もちろん、普通に食べる分には問題ないのですが、何かの拍子で山芋が皮膚についてしまった場合、もともと皮膚の弱い犬には刺激が強すぎて、全身に皮膚炎が広がってしまうおそれがあるからです。

また、腎疾患や腎臓結石症の犬にも、山芋はおすすめできません。そのような疾患を抱えている犬は、山芋に含まれているカリウムやシュウ酸カルシウム結晶といった成分を消化できないので、これらの成分が体内に蓄積されることで健康に害を与える可能性があります。

犬への山芋の与える時の注意点

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山芋は炭水化物なので、与えすぎると肥満の原因になるほか、お腹を下してしまう場合があります。また、山芋を食べて異常に痒がったり、嘔吐するなどの症状がみられた時は、すぐに与えるのを中止して動物病院に連れていきましょう。

犬は何でも丸飲みしてしまう習性があるので、食べやすい大きさにカットして与えるようにしましょう。すって与えるという方法もありますが、皮膚についてしまった時は痒みを生じることがあるので注意が必要です。

山芋は、犬の健康につながる食材です。与える量や与え方に注意して、上手に犬の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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