【獣医師監修】犬に小豆(あずき)を与えていい? 小豆のメリットと注意点

和菓子や赤飯などの材料として、日本人となじみが深い小豆。飼い主が食べているものに興味を抱いて近づいてくる犬は少なくありませんが、犬に小豆を与えても大丈夫なのでしょうか。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬に小豆を食べさせても大丈夫?

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結論から言うと、犬に小豆を与えても問題はありません。小豆には、犬にとって有害な物質や成分は含まれていません。ただし、肉食に近い雑食動物の犬にとっては、消化しやすい食べ物ではないということを覚えておきましょう。

小豆のメリット

小豆を食べることによって、人の場合は以下のような効果が期待できるといわれています。ただし、人と犬は違う動物です。犬の場合も、人とまったく同じ効果が期待できるとは限らなので注意してください。

小豆には、アントシアニンというポリフェノールが含まれています。このアントシアニンは目に良い成分だと、聞いたことがある人もいるかもしれません。

ポリフェノールとは、植物が光合成をおこなう際に作られる物質で、植物が持っている苦みや渋み、色素の成分のことです。虫などによる攻撃、また光合成や紫外線によって発生する活性酸素を無毒化する、いわゆる「抗酸化作用」という働きを持っています。

活性酸素はカラダに必要な物質ですが、必要以上に働くことでカラダの中の細胞を傷つけてしまうことがあります。この「細胞が傷つく」という現象が、老化やがんなどの原因になるともいわれています。そこで抗酸化作用のある成分を摂取すると、活性酸素の働きが抑制され、老化やがんの予防効果が期待できるというわけです。

また、小豆にはエネルギーの代謝に欠かせないビタミンB群が含まれているため、疲労回復の効果が見込めるといわれています。さらに、鉄分が豊富なので、貧血の予防にもつながります。

犬に小豆を与える際の注意

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それでは、犬に小豆を与える際には、どのようなことに気をつける必要があるのでしょうか。

生で与えない

犬に小豆を与える際は、生ではなく、必ず加熱したものを与えてください。犬が生のままの固い小豆を食べてしまうと、消化不良を起こし、下痢をしてしまうおそれがあります。

目安としては、軽く指で押しつぶせるくらいのやわらかさになるまで煮込むのが理想です。より消化をよくするために、ペースト状にするのもおすすめです。

甘いあんこは要注意

小豆を使った食べ物の代表として、あんこが挙げられます。あんこは小豆を砂糖と一緒に煮込んだものなので、犬にとって危険な成分は入っていません。ただし、あんこには大量の砂糖が含まれているため、犬に与えると糖分の過剰摂取につながります。あんこに限らず、人間用に味付けされた食べ物を犬に与えるのはやめましょう。

与えすぎに注意

上述の通り、小豆には食物繊維が含まれています。適量を摂取する分には便通がよくなるなどの効果が期待できますが、食べすぎてしまうと下痢などの症状を引き起こすおそれがあります。犬に小豆を与える際は、あくまでもおやつやフードのトッピングとして、与えるにとどめましょう。

アレルギーに注意

犬の体質によっては、小豆がカラダに合わず、アレルギーを起こしてしまう場合があります。小豆を食べた犬に、嘔吐、下痢、痒がる、目が充血するなどの症状がみられた時は、すぐに与えるのをやめて動物病院に連れて行きましょう。

また、大豆アレルギーを持っている場合、ほかの豆類に対してもアレルギー反応を起こすことがあります。これは「交差抗原性(こうさこうげんせい)」によるものです。しかし、反応する危険性はごくわずかであり、小豆を食べた場合にも発症するのかどうかについてはよく分かっていません。

このように、小豆は犬に与えても大丈夫な食材ですが、与え方には充分な注意が必要です。また、良質なフードをしっかり食べている場合、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたい時などに参考にしてください。

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