雷・人間・掃除機・シャワー…犬が怯える原因と対処法

犬は、野生時代には群れで縄張りを守って生活していたこともあり、警戒心が強い動物です。そのため、大きな音や初めて見る存在に対して怯えることがあります。もし、犬に怯える様子がみられた時はどう対処すればよいのでしょうか?

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬の恐怖症とは?

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犬が見知らぬものや人、音などに怯えたり、恐怖を感じたりすることは正常な行動の一つです。そして、通常であれば、犬はその対象に自然と慣れていくことができます。しかし、いつまでも恐怖の対象に慣れることがなく、恐怖を感じた際に異常な行動をとる場合、「恐怖症」という症状として捉える必要があります。

犬が恐怖を感じる対象に出会った時、吠えて威嚇をしたり、逃げようとしたりする行動は異常ではありませんが、恐怖のあまりパニックを起こし、正常な精神状態ではなくなってしまうようなケースでは、治療が必要なこともあります。

犬が怯える原因

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「恐怖症」とまではいかなくても、いろいろなものに対して怯えやすいタイプの犬がいます。そのような犬は仔犬時代の社会に慣れるべき時期(社会化期)に、適切な経験をさせてもらえなかった可能性が考えられます。たとえば、仔犬の頃に怖い思いをした、厳しすぎるしつけを受けた、様々な音、動物、人と触れ合うことなく生活してきた、などです。このように、犬が適切な時期に適切な経験を積めなかったのは、すべて人の責任です。時間はかかるかもしれませんが、今から少しずつ慣れさせていきましょう。

犬の怯えへの対処法

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では、犬が怯える代表的な原因と、その対処法を解説していきましょう。

犬が本能的に恐怖を感じる、「大きな音」と「強烈な光」が同時に襲ってくるので、雷を恐れる犬は少なくありません。まずは、雷がそんなに怖いものではないことを教えてあげましょう。そのためには、飼い主が雷を怖がらず平然としていることが大切です。いつも通り、おやつを片手に接するなどして、雷が鳴っても犬の安全には問題がないことを認識させましょう。

もし、雷が鳴った時に、犬が物陰などに隠れた時は放っておきましょう。隠れた場所が、犬自身が安全と感じる場所ということなので、雷が止んだら自然に出てきます。しかし、雷が鳴るたびに物を壊すほどパニックになったり、体調不良を起こしたりするような場合は、放っておくことはできません。そのような場合は、より少ない刺激から慣らしていく必要があります。

まずは、雷が鳴った際にその音を録音しておき、ごく小さな音から鳴らすようにします。そして、犬が静かにしていられたらご褒美のおやつを与え、段階を踏んで音量を徐々に大きくしていきます。急に大きな音を聞かせると逆効果になるので、少しずつ音量を大きくして、雷の音に慣らしていきましょう。

人間

犬は、今まであまり接してこなかった人(男性、女性、高齢者、子ども、帽子をかぶった人、サングラスをかけた人)などに対して恐怖を覚え、吠えてしまうことがあります。そのような場合は、友人や散歩で出会う人などに協力してもらい、その人の手から犬の大好きなおやつを与えてもらいましょう。そうすることで、犬はそれらの人を怖がる必要がないことを覚えてくれます。

掃除機

掃除機の音を苦手とする犬は意外と多く、あの「ブオーン」という音が鳴り出すと、吠えたり逃げ回ったりすることがあります。そんな時は、掃除機を犬がいつも見える場所に置くことで、掃除機は特別なものではないことを教えましょう。また、掃除機を使っている時に、安全が確保できるケージを用意してあげるのもおすすめです。

そして、掃除機を使っても怯えなくなった時には、おやつを与えて褒めてあげましょう。

シャワー

犬のお風呂は、犬種や生活習慣にもよりますが、1~2ヶ月に1回くらいが理想的です。皮膚の健康を守るためにも、定期的にお風呂に入れてあげたいものですが、シャワーを怖がる犬も少なくありません。シャワーを怖がる犬には、ヘッドをカラダに押し当てることで音を消して対処します。それでも怖がる場合は、シャワーを使わず洗面器にお湯をためて、手で洗い流すようにしましょう。

日常生活の様々な場面で恐怖を感じている犬を助けてあげられるのは、飼い主だけです。犬を安心させるためにも、落ち着いた態度で接しましょう。そして、犬が怯える様子をみせた時には、やさしく撫でてあげてください。そうすることで、犬は飼い主がいると安心できると思うようになります。

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