仔猫が鳴く理由と鳴かない理由
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仔猫が鳴く理由と鳴かない理由

仔猫の鳴き声は、愛猫家なら思わず頬がゆるんでしまうほど可愛らしいもの。ところが、じつはその愛くるしい鳴き声に、思わぬトラブルがひそんでいることがあります。仔猫を飼うなら、仔猫が鳴く・鳴かない理由や、どのような鳴き方に注意が必要なのかをきちんと知っておきましょう。

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仔猫が鳴く理由って?

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仔猫が鳴く理由としてまず考えられるのは、何らかのストレスを感じている場合です。この場合、「にゃーん、にゃーん」といった短めの鳴き声を、不安げな調子で何度も繰り返すのが特徴です。

仔猫のうちは、母猫から引き離されてさみしさを感じている、慣れない環境に連れてこられて不安を感じている、寝床やトイレ・食事が気に入らない、といったことでストレスを受けやすく、鳴くことで不満を訴えます。

さみしさや不安が原因で鳴いている場合は、寝床に母猫のにおいや仔猫自身のにおいのついたタオルを入れてあげたり、人間の目から隠れられる場所を作ってあげたりすることで改善される場合があります。

トイレや食事などの不満が原因の場合は、仔猫の様子を見ながら、トイレ環境や食事内容、食事の与え方などを見直しましょう。

一方で、仔猫が下記のような鳴き方をする場合は、ケガや病気により苦痛を感じている可能性があります。

■鳴き方が激しい
■低い声でうなる
■カラダの一部を引きずっている
■鳴き声や鳴いている姿に元気がない

この場合は、まず仔猫のカラダを隅々までチェックし、異常がみられた時や、鳴いている原因が外から見てわからない場合はすぐに動物病院に連れて行きましょう。

また、かまってほしい、お腹がすいた、部屋から外に出たいといった要求を飼い主に伝えるために鳴くこともあります。この場合、「にゃーーーん、にゃーーーん」と長く、しつこく訴えるような鳴き方をすることが多いようです。

飼い主が遊んであげたり、ご飯をあげたりして要求を満たせばすぐに鳴き止むため、あまり心配はいりません。ただし、「鳴けば遊んでもらえる・ご飯をもらえる」と覚えさせてしまう原因にもなるので、適度に我慢を覚えさせることも必要です。

仔猫が鳴かない場合は?

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反対に、ほとんど鳴き声を出さない仔猫もいますが、これは仔猫自身の個性によるものが多いと考えられます。猫が鳴く頻度や鳴き方は、もともとの性格や品種によって大きな差があります。

たとえば、ロシアンブルーやペルシャなどの品種はとくに物静かで、「ボイスレスキャット(鳴かない猫)」という別名もあるほどです。また、品種に関わらず、小さい頃に母猫と引き離された仔猫は、あまり鳴かない傾向にあることも知られています。

鳴かない性格の仔猫の場合、ボディーランゲージを通して不満や要求を伝えようとすることも。注意して観察していれば、耳の角度やしっぽ・ひげの動きなどから、猫の感情がある程度わかるようになります。

よく鳴く仔猫からほとんど鳴かない仔猫まで、猫の鳴き方には個性があります。もちろん、それぞれの猫の性格や育った環境の違いも影響するので、日頃の観察により、その個性を把握してあげましょう。

ただし、普段以上に激しく鳴いている場合や、長時間鳴き止まないといった場合は、病気やケガのサインである可能性があります。愛猫が普段と違う鳴き方をしている時は、速やかに獣医師の診断を仰ぎましょう。

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