【獣医師監修】犬が舐めてくる理由と、その心理
飼い犬が近寄って来て、顔や手を舐める…何とも愛らしい仕草をするので、こちらも嬉しくなってしまいます。しかしながら、犬がどこを舐めるかで心理状態は違います。そこで今回は、犬がなぜその場所を舐めてくるのかを見ていきましょう。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
目次
犬が舐める理由とは?
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犬が舐めてくる場所別に、どのような心理状態にあるのかを紹介しましょう。
飼い主の顔や手・足を舐めてくる場合
犬が人を舐めるのは、そこにおいしい匂いがしたから…ということもあり得ますが、基本的には信頼を表しながらの挨拶や愛情表現です。こちらも受け入れてあげたい気持ちにはなりますが、口を舐めさせる行為は衛生面から考えてもあまりおすすめはできません。また、飼い主が口を舐めることを受け入れていると、他の人にも同じ挨拶をしようとします。その際、口を舐められたくない人には不快感を与えてしまいますし、犬も「なぜこの人は受け入れてくれないのだろう」と混乱するかもしれません。そのため、「人とは口を舐める挨拶はしない」と教えてあげた方が犬にとってもよいでしょう。
自分の手足を舐める
犬が自分の手足を舐めている場合、けがや痛みなどを和らげようとしている可能性があります。
すぐにやめる場合は、何か不快感があっただけかもしれませんが、しつこく同じ場所を舐めている時には、注意して観察することが必要です。もし数日間同じ場所を舐めている場合は、一度専門機関で診てもらった方が安心です。
また、けがや病気でもなく舐め続けている場合には、ストレスが溜まっている可能性もあるので、生活環境を今一度見つめ直してみましょう。
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地面や床を舐める
食べ物を探している行為と捉えることもできますが、しつこく床や地面を舐めている時は、ストレスを感じているおそれがあります。緊張や不安などのストレスの他にも、ヒマな時間が長く続く際に見られることもあります。
声をかけ、他に注意を向けてあげたり、犬と触れ合う時間を作ったりしてあげるといいでしょう。
また、空中を舐めるように舌を動かしている時もストレスのサインです。
「舐める」という行動から犬の心理状態を把握して、楽しいペットライフを過ごしましょう。