【獣医師監修】チワワと長く暮らすために知っておきたい病気や寿命
うるうるとした大きな瞳が可愛い小型犬のチワワ。小さいから一緒にいろいろなところへお出かけできますし、マンションなどでも飼いやすいため、人気の犬種として常に上位にランクイン。できるだけ長く一緒に暮らしたいですね。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
チワワの寿命ってどのくらい
今はペット医療も進化し、チワワの寿命も延びてきました。チワワは1歳で大人になり、10歳からシニア犬になります。個体差はありますが、チワワの寿命は平均して14~18年ほどといわれています。
また、室内で飼ったチワワは、室外で飼うよりも2~3年長く生きるとされています。チワワに限らず、犬にとって温度や湿度がある程度一定に保たれた室内は過ごしやすいですし、また飼い主にとっても室内飼育の方が、ちょっとした異変に気づきやすいということが関係しているのでしょう。
チワワのかかりやすい病気
犬の中で、一二を争う小ささで知られるチワワですが、本来の性格はとても活発で、好奇心も旺盛。大型犬にも怖気づくことなく友だちになろうとするような犬種です。
そうは言っても、小型犬ならではのかかりやすい病気や、チワワに多い病気もあるので、以下に紹介していきます。
骨・筋肉・神経
カラダが小さいので、骨や関節などのトラブルに注意しましょう。
■衝撃による骨折
■頭蓋骨の穴が塞がらない「大後頭孔形成不全」
■大きな衝撃がなくても起こる「膝蓋骨脱臼」
■首の骨のつながりが弱い「環軸椎亜脱臼」
■脳脊髄液の異常による「水頭症」
などが心配されます。
骨や神経に異常があると、姿勢や歩き方などに変化がみられたり、痛みを訴えたりします。少しでも「おかしいな」と思ったら、すぐ動物病院に連れて行きましょう。
眼
かわいらしい大きな瞳のチワワですが、目の病気にも注意が必要です。
■目の圧が上昇してしまう「緑内障」
口腔内
チワワに特有というわけではありませんが、注意しましょう。
■生え変わりの時に乳歯が残ってしまった「乳歯遺残」
■その乳歯遺残により歯並びが悪くなり、歯垢が付くことで生じる「歯周病」
循環器
■加齢とともに、心臓にある僧帽弁が変形することによって起こる「僧帽弁閉鎖不全症」
■心臓の動脈管が閉じない先天疾患である「動脈管開存症」
呼吸器
■呼吸の際に気管がつぶれたようになってしまう「気管虚脱」
泌尿器・生殖器
■泌尿器に結石ができる「尿石症」
■精巣が正しく下降しない「停留精巣(陰睾)」
遺伝的にかかりやすいなどの傾向があるものもありますが、もちろん全てのチワワがこれらの病気になるわけではありません。また、早期に発見することで負担を軽くすることもできます。定期的に健康診断を受け、気になることがある時は獣医師に相談しましょう。
チワワと長く暮らすために
可愛い家族のチワワには、いつまでも健康でいてほしいもの。長生きしてもらうには、信頼できる獣医師を見つけることが重要です。飼う前に近くにある動物病院を調べたり、近所で犬を飼育している人に、おすすめの病院を聞いてみるのもいいですね。
病院には定期的に通いましょう。混合ワクチンや狂犬病予防注射などの予防だけではなく、定期的に受診して健康診断を受けると、病気の早期発見につながります。
四季の変化によって変わる環境に対応して世話することも大事です。寒暖差が大きいと体調に影響するので、室内を一定温度に保ち、一年中快適に過ごせるようにしたいもの。
チワワのシニア期は7~10歳くらいから始まります。元気に見えても、気をつけて接するようにしてください。老化によって生活が変わってくるのは、人間と同じ。ドッグフードは高齢犬向けのものを選んだり、部屋を歩きやすいように工夫するなど、愛情をもって接することが大切です。
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