猫は夜行性? 夜中に猫が活動する理由と対策

猫は夜行性というのは本当? 暗闇の中で目が光るのは夜中に活動するためなのでしょうか。夜行性と言われる理由と夜間活動の対策を考えます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

「猫は夜行性」は誤解

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猫の睡眠時間は平均で12~16時間程度。日中にたっぷり睡眠をとった分、夜中に活発に活動するのが猫の習性と考える人も多いと思いますが、猫は本当の意味での夜行性ではないようです。実際、猫を飼っている人の「夜はいつも一緒に寝ている」という声も多く聞かれます。

では、なぜ猫は夜行性と言われるようになったのでしょうか。じつは猫がもっとも活動的なのは夕暮れと、明け方です。日が沈むころはネズミなどの小動物が動き出し、日が昇るころは鳥が活動し始めます。つまり、どちらも猫にとって狩りをする時間帯なのです。

完全室内飼いの猫はともかく、外へも自由に行き来できる猫が夕方どこかへ出かけ、一旦戻ったとしても、再び明け方に家を抜け出し、飼い主が目覚めるころに帰ってくれば、夜中に活動していたと思われても仕方ありません。そうした誤解が、猫=夜行性というイメージを定着させていったと考えられます。

猫の目は暗闇に強い

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猫は暗闇でもよく見える目を持っています。猫のように明け方と夕方に動きまわる行動様式を「薄明薄暮性」といって、犬や鹿、ネズミなどもこれに当たります。薄暗い中で獲物を見つけるのも、簡単なことではありません。猫にとって感度のいい目は必要不可欠なのです。

なぜ猫の目が暗闇に強いのかというと、網膜の後ろにあるタペタムという反射板がわずかな光をとらえ、眼球内で増幅させることで、暗い中でも対象物を鮮明に見せる働きをしているからです。

夜道で出会った猫の目が光って見えるのも、タペタムの反射によるものですが、そんな姿も猫を夜行性と思わせるのに十分といえるでしょう。

猫が夜中に活動する理由

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そもそも猫には人間と暮らす飼い猫がいれば、野外で気ままに暮らす野良猫もいます。数千年前から人と共生してきたとも言われる猫は、飼い主の生活パターンに合わせて生きる柔軟性を身につけています。そのため、飼い猫は人間の生活リズムと同じように昼に活動する傾向が強く、野良猫は人間や車が少なくなる夜に活動する傾向が強いのです。

とはいえ、真夜中に大声で鳴いたり、家中を走りまわったりする飼い猫がいるのも事実です。理由として考えられるのは、まず一つに発情期が挙げられます。去勢や避妊をしていない猫は、夜中に相手を求めて鳴いたり、動きまわったりすることが多いようです。

一方、去勢済みなのに夜中に活動するケースもあります。この場合は、飼い主が日中仕事でいないため、たっぷりお昼寝してエネルギーが余っている、日中遊んでもらえなかった分、夜中に遊んでもらおうとアピールしているといったあたりが理由といえそうです。

夜中の活動を防止する対策

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完全室内飼いの猫は夜も比較的寝てくれるようですが、若い猫の場合はそうもいかないようです。夜中や明け方に突然、家中をドタバタと走りまわる「真空行動」を見せることがあり、これは本来狩りで使われるエネルギーを発散させるための代償行動と考えられています。こうした行動を抑えるためには、十分に遊ばせて、運動させることが一番の対策です。

猫にとってもっとも体力を消耗する運動はジャンプです。住宅事情により難しい場合もあると思いますが、上下運動が可能なキャットタワーがあれば、飼い主が仕事でいない日中も遊ぶことができます。個体差はあるとはいえ、猫も月齢が上がるにつれて落ち着き、飼い主の生活リズムに合わせて生活するようになるはずです。それまで、できる限り時間をつくって相手をしてあげましょう。

運動に加え、寝る前にエサを与えるのも一つの方法です。お腹がいっぱいになると眠くなるのは猫も同じ。狩りでつかまえた獲物を食べてから寝るというDNAに刻まれた習性を利用するため、効果を期待できるかもしれません。

また、猫じゃらしや転がるボールは、オーソドックスですが猫が大好きなおもちゃです。どちらも身体を動かして遊べるため、狩りの本能を満たしてくれます。おもちゃを使った遊びを日課に取り入れれば、夜中の活動を防止するだけでなく、猫との絆も深まるかもしれません。

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