【花梅トライ! トライ!!】犬の保育園で「社会性」とアレ!? を身につける! 《通園編》
「愛犬との暮らしをもっと楽しくするために、みんなはどんなことをしているの…?」。そんな飼い主さんに代わって、気になるスポットや注目のイベントを、パグの花&梅やお友だちが実際に体験してみるこの企画。第2回は「犬の保育園」に通うとどんなことができるようになるかを紹介します!
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「犬の保育園」に通うと、人と一緒に楽しく暮らすうえで必要な「社会性」が身につくと言われています。
通園歴2年の花と、通園歴1年の梅が「犬の保育園」で何を身につけたのか? 勉強してきた内容とその成果を紹介します。(写真は左から、梅、花、保育園のお友だち)
犬の社会性って何? なんで必要なの?
人間の子どもは保育園や幼稚園に入り、友だちとの接し方や生活していくうえでのマナーやルールなどを勉強しますが、その必要性は犬も同じ。人と一緒に暮らしていくためのマナーやルール=「社会性」を、「人慣れ」「犬慣れ」「環境慣れ」というポイントで学んでいきます。
「犬の保育園」では、基礎となる行動規範を中心に社会性を身につけます。基本的なことができないと、過剰な吠えや興奮による飛びつきなど、日常生活において困った行動が絶えません。逆にできるようになると、飼い主さんの希望や愛犬の特性に合わせて技を覚えたり練習したりすることもできるようになります!
それでは「犬の保育園」での1日をさっそく見てみましょう!
登園(10:00〜)
登園するとまずはトイレタイム。成功したら褒める、ということを繰り返すことでトイレシーツを意識してくれるように。その後は、お友だちとご挨拶したり、自由に走ったりしてひとときを過ごします。
室内でのお勉強タイム(基本編)
トレーニングルームで、しつけを学んだり復習したり。「オスワリ」「フセ」「コイ」などは、誰が指示を出してもできるように継続して練習します。
まずは「オスワリ」を行い、犬が動きそうになったら手の平を顔の方に向け「マテ」の指示を出します。
続いて、手の平を床に向け、そのまま腕を下げ「フセ」と声をかけます。
「どうよ、こなれたもんでしょ? できるまでに3ヵ月かかったけど…」
室内でのお勉強タイム(応用編)
「オスワリ」の状態で待たせ、トレーナーが離れた場所まで行き「オイデ」「コイ」などの掛け声で戻ってくる「リコール」。上級生になると、他の犬がいても、近くに大好きなおもちゃがあっても誘惑に負けずにできるように。
また、比較的苦手なワンちゃんが多い歯磨きの練習も。最初は口元を触れられる練習、次はペースト状のオヤツがついた歯ブラシをくわえる練習、そして歯磨きと段階をふんで慣れていきます。
上級生になると、体の力が抜けた状態でリラックスポーズができるように。
「このポーズは好きだけど、歯磨きはあんまり好きじゃない…」
お昼寝タイム
犬は浅い眠りをこまめに繰り返す動物なので、「犬の保育園」でも随時お昼寝タイムがあります。1頭1頭がそれぞれのクレートに入り、おやすみなさい♪ さらに、上級生になってくると「クレート」または「ハウス」という指示で自ら入る練習も行います。
車でのお出かけや、災害時のためにもクレートでくつろげる習慣をつけておきます。
「実は、お部屋(クレート)が一番落ち着く場所」
屋外でのお勉強タイム
知らない人がいる環境や外の音に慣れる練習、他の犬とのすれ違い方や横断歩道の渡り方など、必要に応じて外でもトレーニング。まずは室内で練習をしてから、実践にお出かけします。
横断歩道の前では必ず一時停止し、安全を確かめてから渡らせる。
「トレーナーさんとアイコンタクトしなきゃいけないのに、思わずカメラ目線になっちゃった」
保育園の入口でも一時停止。気持ちを落ち着かせて入ることで、興奮による飛びつきなどを防げるように。
「今日はキマッた!」
また犬が人の足の横に寄り添って歩く(ヒールウォーク)ことを練習することで、車など多くの危険から身を守ることができるようになります。
●梅が12ヵ月練習した成果はこちら。
楽しいプレイタイム(〜17:00)
お勉強の合間やお迎えまでの残り時間は、犬同士で引っ張り合いっこをしたり、得意な技を磨いたり、トレーナーと一緒に自由に遊んだりします。
保育園によってはスタッフ犬がいて、犬同士の遊び方を教えてくれたり、追いかけっこなどで興奮しすぎた時に止めに入ったり。(スタッフ犬オデット・オディール)
上級生になるとアジリティ(障害物競走)などをして遊ぶことも。トレーナーの指示をしっかり聞く必要があるので、「アイコンタクト」、「オスワリ」、「フセ」、「マテ」、「オイデ」など、基本的なしつけができていないと、上手にプレイできません。
ハードル飛び、輪くぐり、トンネルくぐりなど楽しみながら技を覚えていきます。
「アタシ、運動神経はバツグンなの♪」
また、犬はシニアになってくると、四肢の筋力が衰えていくと言われています。バランスボールを使ってお散歩では鍛えられない筋肉(体幹やインナーマッスル)を強化するトレーニングも。
●花が6ヵ月間練習した成果はこちら。
「犬の保育園」に1年以上通わせているママさんに、身についたことをインタビュー!
「登園するようになって3年目に入りました。大人しい性格なのですが、気は強く、よく噛みついてきたので、保育園で教育してもらえたらと思い通うことに。今では噛みつきもなくなりました。また、他の犬と仲良くできなかったのですが、通うようになって少しずつ歩み寄れるようになってきました」(40代 ママさん)
柴犬
キットくん(3歳・♂)
「登園は2年目。トイレの教え方を間違えてしまったのか、なかなかシートの上でできなくて、アドバイスをもらえないかと思い入園しました。子どもが小さくて構ってあげられなく、ストレスを発散する目的も。通って2週間ほどでシートの上でトイレができるようになり、今ではハードル飛び、スケボーなどいろいろな技までできるように。他の犬とも上手に接することができるようになったので、ドッグランでリードを外しても安心して見ていられます」(30代 ママさん)
シェットランド・シープドッグ
エースくん(2歳・♂)
「登園して2年目。犬を飼うのが初めてで、何もわからず不安だったので通わせることにしました。トイレをまったく覚えることができず困っていたのですが、通ううちにできるように。また、他の犬と遊ぶようになって、家では見られない姿をたくさん見られるようになったんです。犬とどう遊べばいいか知ることができましたし、とてもお利口さんになってくれたので、通わせて本当に良かったと思っています」(40代 ママさん)
チワワ、ダックスのミックス
ミミちゃん(2歳・♀)
「登園して2年目、今は週1回の登園と時々デイ預かりを利用しています。姉犬が亡くなって独りになってから、急にいろんなことが怖くなって…。仕事で構ってあげられないので、トレーナーさんとたくさん遊べる時間がある方が有意義なのでは、と考え通わせることに。今では他の犬と楽しそうに遊べるようになって、若返って元気になりました。保育園で社会性を育むと、できることが増えて犬との暮らしがもっと豊かになると思います」(50代 ママさん)
イタリアン・グレイハウンド
アミカちゃん(6歳・♀)
「犬の保育園」に通う期間は、愛犬の習得度合いや飼い主さんの希望により異なってきます。何年間も通い続けている子もいれば、改善が見られた場合は6ヵ月ぐらいで卒園する子も。パピー時代に社会性を身につけることは重要ですが、人間と一緒に暮らしていく限り継続して社会化を行っていく必要があります。「飼い主さんが愛犬とどんな生活を送りたいか?」それをもう一度、考えてみてはいかがでしょうか? 次回は、人と犬の憩いの場「ドッグカフェ」からレポートします!
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