犬のダイエット、その方法や注意点について

太ってしまった犬は、人間同様ダイエットが必要です。余計な体重がついてしまっては、体に負担をかけてしまい、病気になる可能性が高まります。しかし、急に体重を落とそうと思っても難しいですし、急に生活環境を変えるのも危険なことです。そこで今回は、犬にとって安全なダイエット方法を紹介していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

ダイエットが必要な状態とは?

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まず、犬にとってダイエットが必要な状態とはどのようなものでしょうか。それは適正体格を大きく超えてしまっている場合です。
ボディコンディションスコア(Body Condition Score(BCS) )という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これはもともと、乳牛の発育具合を脂肪や筋肉の付き方で評価していた方法なのですが、犬や猫などのペットの理想体型を知る上でも優れています。痩せ型から肥満までを5段階で表すものと9段階で表すものがあり、もともとは牛の体型を数字で表すために使われていました。9段階だと少し細かすぎますので、5段階評価にもとづいてお話したいと思います。5段階評価でのベスト体型は「3」です。
BCS 3とは、
・上(背中側)から見た時に適度な腰のくびれがある
・手で触って皮下脂肪の下の肋骨がわかる
このような体型をいいます。
実際に犬を見て触って確かめてください。肋骨がすぐにわからない時は、おそらく脂肪が付きすぎだと思います。また、背骨や腰の骨がごつごつ触れるようですと、痩せすぎに分類されます。

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環境省発行「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」より

犬のダイエットにおける食事制限

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犬が太ってしまった原因の多くは、飼い主にあります。というのも、食事やおやつの量、散歩に行って消費する運動量などは飼い主に委ねられているからです。

まず食事ですが、1日の必要給餌量を確認せず、食べたがるだけ与えてしまう人は注意が必要です。「すぐに食べ終わってしまうので足りないのでは」と不安になる人もいますが、必ずフードに表示されている量を参考に与えるようにしましょう。食べすぎによる体重増加は、食事の回数を分けて、少しずつ量を減らしていくことで軽減させていきます。急に量を減らすと、空腹のあまり予想だにしないものを口に入れてしまうことがあるので注意しましょう。胃液を吐く場合も、減らしすぎのサインです。

また、人が食べているものをおやつ代わりに少量分け与えるようなご家庭もありますが、体重60kgの人にとっては少量でも、体重6kgの犬にとっては多すぎるおそれがあります。人にとっての「ほんの少し」は、犬にとってはそうではないことを再確認しましょう。人の食べ物はできるだけ与えない方がいいです。同様に犬用のおやつであっても与えすぎに注意し、おやつの回数・量を少しずつ減らしていきましょう。

とはいえ、犬は量が減ってくると「もっと食べたい」とわがままを言いだすかもしれません。そんな時は、カロリーの低いフードやおやつに変えるという方法があります。食事量を据え置いてカロリーを減らすだけなので、犬にとっても負担が少なく、栄養バランスも良くなるので体調管理の面でもおすすめしたい方法です。

運動によるダイエット

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人の場合は運動によるダイエットも一般的ですが、犬の場合は基本的に食事制限でダイエットを行います。しかし、散歩や運動は犬にとっても喜びですので、機敏に動ける体型にしてあげたいですよね。
とはいえ、太った体で運動をすると、関節などに負担がかかります。外をゆっくり散歩するだけでも、緊張と刺激である程度カロリーは消費されますので、焦る必要はありません。また、浮力を使った水中運動を行える施設もありますので、利用してみるのもいいかもしれません。小型犬であれば浴槽で代用できます。

また、外出が難しい犬や天気の悪い日の散歩の代わりに、室内で運動をさせることもおすすめします。ボールを取ってこさせるゲームをすると、喜んで部屋中を走り回って遊んでくれます。この時注意したいのは、床にはやわらかい絨毯を敷いておくこと。硬いフローリングの上では、犬は滑ったり足腰を痛めたりしやすいので、走り回っても大丈夫なように環境を整えておきましょう。

犬のダイエットの注意点

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犬のダイエットで大切なことは、適切な食事量を守ることです。フードに表示されている量を守る、と先述しましたが、この見方も重要です。
例えば、犬の体重が5kgだったとします。適正な体格で5kgであれば、5kgが理想体重といえますので、フードの表を見る時に「5kgの犬の1日給餌量」を参考にします。しかし、太った結果5kgになっていたらどうでしょうか。この場合、5kgは理想体重ではないですよね。5kgの犬の給餌量を参考にしていたら、いつまでたっても痩せることはできません。このように、まずは自分の犬の体格を確認し、その上で理想体重を考えてフード量を決めるようにします。

また、本格的なダイエットをする際は、一人で決めずにかかりつけの獣医さんに相談することも大切です。「いついつまでに何g痩せる」という目標が無理な計画なのか、ちょうど良いのかの助言をしていただけるでしょう。

体重5kgの犬が100g痩せることは、体重50kgの人が1kg痩せるのと、割合としては同じです。この割合を理解して、無理なダイエットにより犬が体調を崩してしまうことがないようにしましょう。

無理のないダイエットで、健康に痩せる…これは人間も犬も共通していることなのです。

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