【コーギースタイル】風の吹くまま、気の向くまま ─ コギさんは旅人気質!?(その2)
長年コーギーを取材していたコギスタ編集部は唐突にひらめいた。「コーギーって旅人気質じゃない?」旅特集にかこつけて、コーギーが持つ旅人っぽさを探る旅に出よう。(コーギースタイル Vol.41より)
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コーギーって、なんとなく あの有名な旅人に似ている
さて、なぜ編集部がいきなり「コーギー=旅人?」なんて思いついたかというと、散歩中にあちこちにおいを嗅ぎながら自由奔放にふらふらするコギさんが、なんとなく〝あの人〞に似ていたからだ。そう、カンカン帽に腹巻き、トランクケース、雪駄というスタイルで日本全国を放浪する旅人〝寅さん〞である。コギさんに帽子をかぶせると、容姿的にも似てなくはない……?
寅さんといってパッと思いつく旅人気質は、自由、好奇心旺盛、情が深い、人の懐に入るのがうまい、などなど。あれ、やっぱりコーギーの性格によく当てはまるような気がするぞ。
実際のところどうなのだろう? そう思った取材班は「コーギー=旅人=寅さん」という持論を証明するために、取材の旅に出た。コーギーの旅人っぽい性格を探していこうではないか!
マロン「さくら〜待ってろよ〜」
「誰!?」
モデル犬
今回取材に協力してもらった、個性豊かな読者犬たち。みんな活動的で、生き生きとした目をしているのが印象的。果たして、旅人気質を持っているのだろうか?
気質③ 自由を愛してやまない
自分のペースで、思うように それができたら、一流の旅人
旅人には自由という言葉がよく似合う。行きたいところに行き、好きなように過ごす。それが旅人らしさだ。「うちのマロンは行動が予測不能。めっちゃ自由ですよ」というのは、飼い主の展子さん。マロンは散歩中もその自由さを発揮する。喜びの感情を抑えきれず飼い主さんに飛びついたり、砂を巻き散らしながら浜を走り、突然穴を掘り出したり。そして、人を見つけては挨拶をする。なんのてらいもなく、気持ちに正直に行動する様子がマロンの魅力でもあるのだろう。
自由なのはマロンだけではない。「ココはドッグランで走る時、夢中になって名前を呼んでも反応しません。耳は声に反応しているのですが、聞こえていない振りをすることもあるんですよ」と奥様の美幸さん。
また、カーディガン2匹を飼っている畑家ではこんな出来事も。「初めて海に遊びに行った時、気がついたらMIYUが勝手に泳いで沖まで出ていました。自由だなあと思いましたね」と奥様の文佳さん。
時には、飼い主さえも唖然とする自由さ。その奔放さに周囲が驚かされることもあるが、それは間違いなく旅人気質なのである。
常識というレールには、乗らないぜ
決まった道を歩かない! それが旅人の生き方。その精神を体現するかのごとく、防波堤の上を歩くマロンの様子は、まさに自由そのもの。かっこいいぜ! しかし、降りる時は抱っこしてもらうこともあるのはご愛嬌。
好きな道を歩かせてもらうぜ
甘えたい時は、自分から行くぜ
人に指図されるのが、得意ではないマロン。「抱っこしてあげる」と展子さんが手を広げても、「今はそんな気分じゃない」とばかりに無反応。だが、しばらくすると甘えん坊モードに。「甘えるのは、自分のタイミングで」というのがポリシー。
えー
今はダメ
1時間後…
「甘えたくなったでー」
束縛されると、遠い目になります
もちろん文佳さんのことが大好きなのだが、自由を愛するMIYUは、抱っこされて身動きが取れなくなることが苦手なのだ。たとえ一瞬の不自由であっても拒む、筋金入りの自由犬なのである。
いつでも自由でいたい
飼い主の布団は、私たちのもの
飼い主が寝る布団を陣取る2匹。その自由さに苦笑いしながらも、一緒に寝るのが楽しみ。それに、旅をしていると宿が取れないこともある。そんな時、どこでも眠れるような自由な心があれば、なんとかなるものだ。
行きたいところに行き、休みたい時に休む
自由サイコーやー
ココ「イケイケー」
美幸さん「うわー」
ロニー「こっちこっち」
散歩中のコーギーは、いつもに増して自由奔放。ロニーとココがのびのびと行きたい方向に行こうとするから、リードを持つ美幸さんは大変だ。だが、2匹のうれしそうな表情を見られるので、美幸さんにとっても幸せな時間。
ボール飽きたー
寝ちゃおうかな
気質④ 快楽主義者である
未来への不安は置いといて今を楽しみつくすのだ!
知らない土地で、できるだけ心地よく過ごしたい! という快楽を求め、旅に出る人は多い。ロニーとココは夏になると、冷床や風通りのいい場所を探して、ゴロンと横になり、あられもない姿で長時間過ごす。我々人間からすると、人の目が気になってしまうが、コーギーには関係ない。心地よさを追求する。冬は日が当たる暖かい場所を探してウロウロする。1日に何度か心地よい場所を求め移動する姿は、まるで冬になると南方へ移動する旅人のよう。
撮影中でもオヤツを堪能することはやめない
撮影中、報酬のオヤツをもらったココ。誰にも邪魔されない場所に移動して、優雅に食す。旅人コーギーたるもの、いついかなる時でも食を楽しむ心は忘れない。例えそこにカメラが迫っていても……。
食こそ旅の源なり!
撮影よりも、 オヤツが大切っす!
公園に不思議なオブジェがあったので、2匹と絡めて撮影。オヤツで誘導し、写真映えする位置に。しかし、カメラではなくオヤツに夢中で、目線をもらえない。食欲優先の2匹なのだ。
ロニー「実利的なんだよね」
ココ「写真なんかよりオヤツ」
疲れたら、絶対無理はしません
散歩は好きだけど、疲れるのは嫌。マロンは疲れたら、躊躇せず展子さんにおねだりして抱っこしてもらう。幸せそうな顔を見るために、ついつい抱っこ。
楽チン楽チン
楽園を求め、網戸を突き破り自由への脱出
気持ちよく過ごせる庭に出たくて、窓の網戸を鼻でつき破ったロニーとココ。2匹にとって庭は楽園。ボールで遊んだり、日向ぼっこしたり、やりたいこと、気持ちいいことだけをして過ごす。
からを破るんや!
【旅人コラム】どこに行ってもリラックスできるメンタルの強さも旅に必要
麻生家のロニーは、取材班をまったく警戒せずに、とてもゆったりした様子で迎えてくれた。聞けばロニーは、家族で旅行に出かけた時など、どこか知らない土地に行っても、普段とまったく変わらない様子でリラックスしているのだという。その物怖じしない性格も、旅人に必要な気質だろう。
【旅人コラム】注意深さも重要! 旅先では 警戒心を持ち、身を守る必要もある
防の上を歩くような自由コギ・マロンだが、警戒心が強い一面もある。知らない人からもらったオヤツを食べないのだとか。実は、警戒心の強さも旅人に重要な気質。旅先で食べ物をもらい、そこに眠り薬がもられていて、眠っている間に身ぐるみ剥がされた、なんて話も聞く。その点、マロンは心配ない。
Text:Daizo Okauchi
Photos:Masayuki Satoh
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