ガラス工房 GLASS FISH
前回はじめて散歩に来て、すっかり気に入ってしまった千倉町。派手な観光スポットはないけれど、南房総の海と緑に囲まれ落ち着いた雰囲気で、自然を愛する大人好みのエリアです。気分はすでに房総通。山を背に、広がる田園へ続くあぜ道を歩いて行くと、今日の目的地、猫のいるガラス工房「GLASS FISH(グラスフィッシュ)」がありました。
溶解炉の前はポカポカ暖かくて大好き
こちらはガラス作家・本阿彌(ほんあみ)匠さんのアトリエ兼工房。真っ赤に溶けたガラスをパイプの先に巻きつけ、息が吹き込まれていきます。
匠さんは国宝作品を残す江戸時代初期の書家・陶芸家・芸術家「本阿弥光悦」の血筋を引く、本阿弥家の直系
1000度以上に燃える溶解炉に繰り返し出し入れされる吹きガラスは、魔法がかかったようにみるみる美しい器になっていくのでした。
アトリエ内にはギャラリースペースがあり、作品を購入できます
その見事なガラス制作に寄り添うのは、「お母さん」(16歳♀)。お母さんは小さい頃に本阿彌さんに引き取られてから(一度、子供を産んでいるので「お母さん」)、16年間この工房を守る女将さんのような存在。温和な性格で人が好き。おもてなしの心で、吹きガラス体験のレッスンに来る人たちに大人気です。
ピチピチの16歳♡
お母さんを見ていると「人間の言葉がわかるの!?」と思うような瞬間があります。本阿彌さんが「ここに来てこうしてね」と言うと、「ハイハイ、わかりましたよ(女将さん風)」というように動くので、びっくり!
信頼しあうパートナーです
テレビの動物番組の取材が来た時も、動物プロダクションのタレント猫のようだ! とディレクターが驚き感激したそうです。
美の秘訣はセルフケア
お母さんが一仕事終え、バケツの水を飲み終えると「一緒にお庭に行く?」と嬉しい心配りも。お母さんにどっぷり心奪われた私は、きっと吹きガラス体験をしに再訪しよう、と誓いました。
お庭を案内してくれました
ガラス工房 GLASS FISH
千葉県南房総市千倉町北朝夷1889
TEL 090-2145-4934
http://www.glassfish2001.com
【要予約】吹きガラス体験レッスン
3,600円(税込)
赤ちゃん・ペットの足型
3,200円(税込)~
写真・文 芳澤ルミ子