猫びより
【猫びより】芳澤ルミ子の房総ねこ散歩【from Japan】(辰巳出版)

【猫びより】芳澤ルミ子の房総ねこ散歩【from Japan】(辰巳出版)

(猫びより 2020年7月号 Vol.112より)

  • サムネイル: 猫びより編集部
  • 更新日:

ガラス工房 GLASS FISH

前回はじめて散歩に来て、すっかり気に入ってしまった千倉町。派手な観光スポットはないけれど、南房総の海と緑に囲まれ落ち着いた雰囲気で、自然を愛する大人好みのエリアです。気分はすでに房総通。山を背に、広がる田園へ続くあぜ道を歩いて行くと、今日の目的地、猫のいるガラス工房「GLASS FISH(グラスフィッシュ)」がありました。

ガラス工房 GLASS FISH

溶解炉の前はポカポカ暖かくて大好き

こちらはガラス作家・本阿彌(ほんあみ)匠さんのアトリエ兼工房。真っ赤に溶けたガラスをパイプの先に巻きつけ、息が吹き込まれていきます。

ガラス工房 GLASS FISH

匠さんは国宝作品を残す江戸時代初期の書家・陶芸家・芸術家「本阿弥光悦」の血筋を引く、本阿弥家の直系

1000度以上に燃える溶解炉に繰り返し出し入れされる吹きガラスは、魔法がかかったようにみるみる美しい器になっていくのでした。

ガラス工房 GLASS FISH

アトリエ内にはギャラリースペースがあり、作品を購入できます

ガラス工房 GLASS FISH


その見事なガラス制作に寄り添うのは、「お母さん」(16歳♀)。お母さんは小さい頃に本阿彌さんに引き取られてから(一度、子供を産んでいるので「お母さん」)、16年間この工房を守る女将さんのような存在。温和な性格で人が好き。おもてなしの心で、吹きガラス体験のレッスンに来る人たちに大人気です。

ガラス工房 GLASS FISH

ピチピチの16歳♡

お母さんを見ていると「人間の言葉がわかるの!?」と思うような瞬間があります。本阿彌さんが「ここに来てこうしてね」と言うと、「ハイハイ、わかりましたよ(女将さん風)」というように動くので、びっくり!

ガラス工房 GLASS FISH

信頼しあうパートナーです

テレビの動物番組の取材が来た時も、動物プロダクションのタレント猫のようだ! とディレクターが驚き感激したそうです。

ガラス工房 GLASS FISH

美の秘訣はセルフケア

お母さんが一仕事終え、バケツの水を飲み終えると「一緒にお庭に行く?」と嬉しい心配りも。お母さんにどっぷり心奪われた私は、きっと吹きガラス体験をしに再訪しよう、と誓いました。

ガラス工房 GLASS FISH

お庭を案内してくれました

ガラス工房 GLASS FISH

ガラス工房 GLASS FISH


千葉県南房総市千倉町北朝夷1889
TEL 090-2145-4934
http://www.glassfish2001.com
【要予約】吹きガラス体験レッスン
3,600円(税込)
赤ちゃん・ペットの足型
3,200円(税込)~

写真・文 芳澤ルミ子

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