今、与えている食事で大丈夫?  ペットフード販売士に相談してみよう【後編】

今、与えている食事で大丈夫? ペットフード販売士に相談してみよう【後編】

  • PR一般社団法人ペットフード協会

「ペットフード販売士」をテーマにした3回連載のラスト。これまで【前編】【中編】では、動物病院や大型ペットショップにおけるペットフード販売士について取り上げましたが、【後編】では、ペットフード販売士の資格取得に力を入れる専門学校「ちば愛犬動物フラワー学園」の先生にお話を伺い、同校の考え方を聞いてみました。

情報過多の時代だからこそ、正しい知識が必要

ペットフード販売士とは、ペットの食に関する悩みを聞いて、フードの選び方や摂取量などをアドバイスしてくれるペットフードのアドバイザー的存在です。彼らは全国のペットショップ店頭や動物病院、サロンなどに在籍していて、日頃からペットの食事や健康のケアに余念がない飼い主さんにとって心強い味方となってくれています。

ペットフード販売士の資格は、「ペットフードの販売や相談に携わる人」または「将来そうした仕事に携わろうと考えている人」を対象にしたもので、お客様がペットフードを購入するときに参考にできる有益な基礎知識、店頭や動物病院でお客様対応に役立つQ&A、ペットと暮らすご家族に必要な知識とマナーなどを習得できる、一般社団法人ペットフード協会認定の資格制度です。

昨今では、学生たちのペットフード販売士の資格取得に力を入れる動物系専門学校も出てきました。その代表例が、動物看護コース、ペットスタイリストコースなど8コースを設置し、日本有数の規模を誇る【ちば愛犬動物フラワー学園】です。同校の滝口 準一先生にお話を伺ってみました。

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「スマートフォンなどによって、あらゆる情報がいつでもどこでも簡単に手に入るようになり、インターネット上には、ペットに関する情報もあふれています。しかし、手に入れた情報がすべて正しいものであるとは限りません。もし誤った情報を持った飼い主さんが動物病院やショップを訪れて質問したとしても、質問された側に正しい知識がなかったとしたら……。飼い主さんにとって大切な家族であるペットの健康が損なわれてしまうことにもなりかねません。人とペットが豊かで幸せに暮らしていくために、これからペットのプロとして羽ばたいていく学生たちが正しい知識を身につけることは必要不可欠なことなのです」

そうした考えから、同校ではペットフード販売士の資格取得のための学習を積極的に取り入れているそうです。

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ペットフード販売士の学習を取り入れる専門学校

ちば愛犬動物フラワー学園では、多くの学生が、ペットフード販売士の資格取得のための授業を“必須のもの”として受けていて、毎年約80名の学生が資格試験を受験しているそうです。

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「動物が大好きで入学してくる学生たちは、みな“医食同源”をよく理解しています。ペットの健康に関する知識欲も旺盛で、ペットフードへの関心も高いです。
本校の授業では、テキストのQ&Aを使って学生に答えさせたり、飼い主さんの立場になって質問させたりするなど、現場をシミュレートした体験型の学習も行っています。プロの現場での対応が疑似体験できる授業は、学生にも好評です。また、重要なポイントではミニテストを実施して、学生のモチベーションを維持するようにしています。
このようにテキストを活用することによって知識が自然と身につくようになり、学習したことが“実学”となってプロの現場で活きてくるのです」

ペットフード販売士の資格を取得するための学習内容は、ペットの生理学や栄養学をはじめ、関連法規やペットフードの製造・保管など広範なものとなります。

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「これからペットのプロとしてさまざまな現場で活躍する学生たちにとって、これらは知識の骨格を形成するための大事な基礎となります。大切なのは、まずしっかりとした知識の骨格を作り、そこにさまざまな現場での経験から得られた知識を肉付けしていくこと。一人ひとりが、オリジナルの知識を積み重ねていくことです。そうすることによって飼い主さんとの信頼関係が生まれ、知識だけのキャッチボールもよりスムーズで深いものになっていくはずです。ちば愛犬動物フラワー学園では、一人ひとりの知識の骨格となり、現場で役立つ“即戦力”の知識を得るためのツールとしてペットフード販売士をとらえ、学習指導の軸としてカリキュラムに加えているのです」

杓子定規ではなく、“個”を見て伝えることが大切

授業によって習得した知識は、実際に飼い主さんとペットにとっての有益な情報として伝わることで初めて“活かされた”と言えます。ただし「杓子定規な伝え方ではなく、しっかりと“個”を見て伝えることが大切」だと先生は強調します。

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「たとえば、飼い主さんにペットフードを奨める際に、単にペットの種類や年齢、体重といったハードな情報だけを聞いて判断するのではなく、そのペットの性格や嗜好、日常の様子といった“個”の状態を可能な限り把握することも大切なのです。ペットの個性を知った上で、それぞれにふさわしい知識を伝えていく――そのような柔軟で的確な知識の活用ができる能力を身につけてほしいと思います。限られた時間の中で、ペットのプロに求められるすべてを教えるのは難しいことですが、ペットフード販売士の資格取得のための学習は、最も大切な知識の骨格を作り、学生たちの実になっていると思います」

さらに多くの学生が受験できるシステムを作りたい

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現在、ちば愛犬動物フラワー学園ではドッグトレーナーコースとアニマルケアコースの2コースの学生がペットフード販売士の試験を受験しています。ただし「ペットフード販売士の資格は習得する知識の範囲が広く、ペットに関わるあらゆる職種で活用できる」という観点から、近い将来、他の学科の学生も積極的に受験できるようなシステムを作っていきたいそうです。

「より多くの学生が正しい知識を身につけ、ペットのプロとしてさまざまな現場で役立てていくことこそが、人とペットの豊かで幸せな暮らしにつながるはずです。ちば愛犬動物フラワー学園から羽ばたいていく卒業生たちが、正しい知識を世の中に広め、人とペットが笑顔で暮らせるような社会に貢献してくれることを期待しています」

なお、ペットフード販売士の認定講習会と試験には、獣医療関係者をはじめ、小売・卸売、サービス、メーカー、学生など、幅広い分野の人たちが参加。2017年12月現在、1,300名以上の人たちが試験に合格し、資格を保有しています。基本はプロ(またはプロを目指す人)向けの資格ですが、中には意識の高い飼い主さんが受験するケースも増えているそうです。興味のある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょう?

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