猫にみかんを与えていい? 猫は柑橘系のニオイが苦手

人間が何かを食べていると、猫は興味を持って近づいてきます。でも、みかんを食べようと皮をむいている時に、猫が嫌そうな顔で離れていった経験はありませんか? 猫はなぜ、みかんのニオイを嫌うのでしょうか。また、猫にはみかんを与えても大丈夫なのでしょうか。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anile(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫にみかんを与える必要はありません

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猫にみかんを与えても大丈夫なのか。結論から言うと「みかんの果肉は与えても問題ないが、積極的に与える必要はない」ということになります。また、皮は食べて欲しくないのですが、おそらく自分から好んでみかんの皮を食べる猫はいないでしょう。

猫が近くにいる時に飼い主がみかんの皮をむき始めると、たいていの猫はどこかへ行ってしまいます。これは、猫が酸っぱいものを苦手とするためです。本能的に、自分にとって毒性があるものを察知し、誤って口にしてしまうことを防ごうとしているのかもしれません。

柑橘系の皮に含まれるリモネン

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では、みかんの皮は、猫にとってどのような毒性を持つのでしょうか。みかんやライム、オレンジなど柑橘系の皮には「リモネン」と呼ばれる成分が含まれています。リモネンは、柑橘系の皮に含まれる香り成分で、みかん油(オレンジオイル)というと、ピンとくる人も多いかもしれません。これは、シトラスオイルとして抽出され、シャンプーなどの香りづけに使用されることが多いものです。このリモネンが、猫にとっては有害なのです。

人間と異なり、猫はこのリモネンを分解することができません。これには、猫の性質が深くかかわっています。猫は、もともと肉食動物です。そのため、進化の過程において、肉に含まれる成分を効率よく代謝する能力を身につける一方で、口にする必要のなかった植物性の油を分解する能力がそぎ落とされていきました。

人間の場合、カラダに入ったリモネンは肝臓で分解され、尿と共に体外へ排出されます。しかし、猫の肝臓にはリモネンを分解する酵素がないので、以下のような中毒症状を引き起こしてしまいます。

●運動失調
●手足の震え
●皮膚がかぶれる
●嘔吐

たとえリモネンの摂取量が少量でも、上記のような症状が現れる可能性があります。

日用品に使われているリモネンにも注意!

このリモネンの厄介なところは、普段使っている日用品にも多く使われている点です。アロマオイルや芳香剤、食器用洗剤など、リモネンを含んでいる製品は、私たちの身近に多く存在します。
とくに、アロマオイルは成分が何倍にも濃縮されているため、危険も高くなります。猫がいる部屋での使用は絶対に避けましょう。洗剤なども猫がニオイを嫌がるので、別の製品に変更してあげてください。

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みかんの皮を自ら食べるような猫はいないと思いますが、みかんの皮自体だけではなく、アロマオイルや芳香剤、食器用洗剤など、リモネンを含んだ製品にも接触させないようにすることが大切です。
また、リモネンはみかんの皮だけでなく、ライムやオレンジなどの皮にも含まれています。これらの柑橘系の皮や、その加工品の扱いにも充分に気をつけてください。

人間にとってはリラックス効果やダイエット効果があるリモネンですが、猫にとっては害でしかないということをしっかりと理解しておきましょう。

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