【獣医師監修】犬に生肉を与えていい? 生肉のメリットと注意点について
犬はもともとオオカミから進化した肉食動物でした。しかし、人間と共生していく中で食生活が変化してしまった今、犬に生肉を与えても大丈夫なのでしょうか。今回は、犬と生肉について解説していきます。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
犬は生肉を食べても大丈夫?
犬は、人間にとってもっとも長く付き合っている動物の一種です。もともと肉食動物だった犬は、人間と生活をしていく中で穀物や野菜なども食べる雑食動物になり、今では栄養価の高いドッグフードを食べています。長時間保存できるドッグフードを中心に与えられている犬に、生肉を与えても大丈夫なのでしょうか。
かつては狩りをして動物の生肉を食べていたので、今でも生肉を食べることに問題はありません。肉食動物であるオオカミを祖先にもつ犬にとっては、生肉は一番自然に食べられるものかもしれません。実際、生肉を多めに与えることで、犬が健康になったという声も多く聞きます。犬によって違いはありますが、生肉を与えることは、犬にとって悪いことではありません。
犬に生肉を与えるメリット
では、犬が生肉を食べるメリットはどのようなものでしょうか。犬にとって、生肉は一番消化吸収しやすい食べ物です。ただ、基本的に肉食動物は、草食動物の内臓などを食べることで草食動物が消化した草なども摂取し、その栄養素も得ています。ですので、スーパーで購入した赤身肉を与えても、犬にとって必要な栄養を全て補えるわけではありません。
また、マンガなどでよく見かけるのが骨付きの肉を犬がくわえている様子ですが、じつのところ、犬に骨を与えるのはあまりよくありません。これは、骨自体が健康を害するというよりも、骨を丸ごと飲み込んでしまう危険性があるからです。骨を飲み込んでしまうと、腸で詰まらせたり、崩れやすい骨が内臓に突き刺さったりするおそれがあります。生肉を犬に与える場合は、安全性の面から骨を取り除くようにしましょう。
犬に生肉を与える時の注意点
いくら犬の胃腸が強いからといって、加熱用の肉を与えることは健康を害する結果につながります。人が生でも食べられるくらい新鮮なものが手に入ったら与えてもいいでしょう。ただ、なかなかそのような機会は少ないと思います。今は、生肉や内臓などをフリーズドライにしたドッグフードもあるので、そのようなものをうまく取り入れてみるのもいいかもしれません。
また、良質なフードをしっかり食べている場合は、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたいと考えている時などに参考にしてください。
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