初心者向けの海水魚! カクレクマノミの上手な飼育方法について
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初心者向けの海水魚! カクレクマノミの上手な飼育方法について

鮮やかなオレンジ色の体色と、ユラユラと泳ぐ姿が愛らしいカクレクマノミ。比較的飼育しやすく、初心者向きでもある海水魚です。部屋の中で愛嬌たっぷりのカクレクマノミを眺めながら、南の海の癒しの風景に浸りませんか?

  • サムネイル: 羊田ユウジ
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監修:オールペットクリニック 平林雅和院長

カクレクマノミってどんな魚?

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ディズニー映画「ファインディング・ニモ」で一躍人気者になったカクレクマノミ。成魚で体長8~10センチ程の小型の海水魚です。オレンジ色の丸っこいカラダに3本の白ラインが入り、胴と各ヒレに黒い縁取りがあります。

野生下ではイソギンチャクと共生し、イソギンチャクの触手にある毒への耐性を備えています。イソギンチャクを棲家とすることで外敵から身を守るかわりに、イソギンチャクのエサとなる有機物を運んできたりします。

また、性転換を行う独特の生態を持ち、最初はすべてオスとして生まれ、数匹のグループ内で一番大きな個体がメスへと性転換します。そしてグループ内で2番目に大きなオスとカップルになり、メスが死んだらそのオスがメスへと性転換します。一番大きな個体がメスになることで、より多くの卵を産むことができるわけです。

カクレクマノミはインド洋から太平洋にかけての暖流域、とくにフィジーやトンガなどのサンゴ礁に生息し、日本では沖縄周辺や奄美大島以南で見ることができます。よく似た近縁種にペルクラがおり、その違いは背びれの筋の数がカクレクマノミは10本に対し、ペルクラは11本。映画の中のニモは、じつはペルクラの特徴を備えています。

水槽を準備しよう

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水槽の大きさは、カクレクマノミの数が目安になります。小型の魚なので、2匹なら手軽に扱える30cm水槽、4匹なら45cm水槽、5匹なら60cm水槽が一応の目安です。ただし、水槽は小さいほど水質と水温が変化しやすく、魚も体調を崩しやすい傾向にあるため、45~60cm水槽での飼育がおすすめです。

次に、水槽内に必要なものを揃えます。

◇海水
海水魚のため、人工海水か天然海水のどちらかを用意します。「人工海水の素」を水道水で薄めて作る人工海水には様々なミネラルが含まれ、持ち運びも簡単です。ただし、濃度を間違えないよう、十分に注意する必要があります。海水の比重を測る比重計も用意します。

◇フィルター
糞や食べ残したエサから出るアンモニアを分解・ろ過して、水質を保ちます。水槽が大きくなるほど、強力なフィルターが必要になります。海水魚は金魚などの淡水魚より、強力なフィルターが必要です。

◇照明
照明は水槽内を明るく照らすほか、サンゴやイソギンチャク、水草などの成長には必須のアイテムです。海水魚の水槽は、海の中を再現するためにブルーライトを照らします。イソギンチャクはブルーライトに反応して光合成を行い、水槽内も幻想的な雰囲気となります。

◇クーラー・ヒーター
冬は水温を上げるためにヒーターを使い、夏は水温を下げるためにクーラーや冷却ファンを使います。温度計を用意して、水温は常時26度程度に保ちます。

◇メンテナス用品、その他
水槽の水換え用ホースとバケツ、スクレーバーは必須の掃除グッズ。水質の維持に威力を発揮する海水専用器具「プロテインスキマー」は、効率よく水槽内のたんぱく質を除去します。また、水槽内の床の素材として、死んだサンゴに微生物やバクテリアが付着したライブロックを用意します。サンゴ砂を敷く場合は、掃除の時に備えて砂利クリーナーがあると便利です。

カクレクマノミを飼ってみよう

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水槽にフィルターなどを設置し、底にライブロックやサンゴ砂を置いたら、海水を注水します。カクレクマノミを水槽に入れる前に、水質と水温の違いによるショック症状を防ぐため、必ず「水合わせ」を行います。まず、魚の入ったビニール袋をそのまま水槽に30分程浮かべて水温を合わせます。次に魚をビニール内の水ごとバケツに移し、水槽の水を少しずつバケツに足していきます。バケツ内の水が2~3倍になったら、魚を水槽内に入れます。

エサは人工飼料と生餌があります。朝晩の1日2回、2~3分で食べきれる量を与えます。数種類のエサを試して、食いつきの良いエサを見つけましょう。

水替えは2週間に1度を目安に行います。バケツに新しい人工海水を用意しておき、水槽内のフィルターを停止して、水槽内のコケやヌメリをスクレーバーで落としてから、水を2/3程抜きます。バケツの新しい海水を注水する時は、水温を合わせておきましょう。

イソギンチャクは、水温や照明の量に敏感で、水質の汚れも早まるために飼育が難しく、初心者向きとはいえません。イソギンチャクに出入りするカクレクマノミは愛らしいですが、水槽内には外敵がいないこともあり、最初は避けたほうが無難です。イソギンチャクはカクレクマノミの飼育に自信がついてから挑戦しましょう。

飼育にあたって気をつけたいこと

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水槽の設置場所は直接日光の当たる場所は避けます。フィルターや照明に使うコンセントが遠いと不便ですが、家電製品の近くも避けます。また、水槽が地震などで落下、損傷しないように、水槽台を床や壁に固定したり、水槽の底に滑り止めゲルマット等をつけて水槽台から滑り落ちるのを防いだり、あるいは水槽を割れないアクリル製にしたりするなどの工夫を施しましょう。

カクレクマノミのカラダが弱っている時など、カラダの表面に白い点が見える白点病にかかることがあります。その場合は隔離して薬で治療しますが、弱って元気のない個体はいないか、日頃から注意深く観察しましょう。

カクレクマノミは縄張り意識が強く、基本的にほかの魚との混泳には向いていません。混泳させる場合はハタタテハゼなどの小型のハゼ類、フレームエンゼルなどのおとなしい小型の魚、キャメルシュリンプやマガキガイなどのエビや貝類など、相性の良いものを選びましょう。なお、カニはカクレクマノミを捕食します。

比較的丈夫で飼育しやすいカクレクマノミですが、水温や水質の管理を怠ると健康を損ねます。いつも元気に泳ぐ姿を楽しむためには、毎日のこまめなお世話が大切です。

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