コモンマーモセットやリスザル。ペットとして愛されるサルたちの里親募集
現在ではリスザルやマーモセット科のサルなど、いわゆる珍獣といわれる部類のサルも、ペットとしての人気が高まっています。そうしたサルたちの里親になるには、どうすればよいのでしょうか?
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里親とは?
ペットの里親とは、元の飼い主が何らかの事情で飼えなくなったペットを引き取り、飼う人のことです。ペットショップやブリーダーから購入するのではなく、保健所や動物愛護センター、民間の動物愛護団体などからペットを引き取ります。引き取る際、ペットの代金はかかりませんが、これまでにかかったワクチンや検査の費用分を譲渡の諸経費として支払うことがあります。
犬や猫のほど多くはありませんが、人気の高まりに伴って、コモンリスザルやピグミーマーモセットなどの珍しいサルが保護されたり、やむを得ない事情で手放さざるを得なったサルの里親を探したりしている飼い主は少なくありません。サルをペットとして飼いたいと考えているのであれば、そういった新しい飼い主を探しているサルの里親になることも検討してみてはいかがでしょうか。
ペットとしてのサル
ペットとして人気の高いサルたちの種類や特徴を紹介します。
コモンリスザル
南米アマゾン川流域の熱帯雨林を原産とするサルで、ペット初心者でも飼いやすく、ペットとしての人気はサルの中でもナンバーワンといわれています。平均体重は1kg弱、体長は30cm前後で、しっぽの長さを入れると40cmほどになります。雑食で、果実から昆虫、両生類まで広く食します。活発でいたずら好きですが、人になつきやすく、そうした性格も人気に一役かっているのかもしれません。
ショウガラゴ
大きな目が特徴のサルです。夜行性で、その大きな目はわずかな光でも周囲を見ることが可能となっています。また、ジャンプ力にも優れており、体長は15cmほど、しっぽを入れても30cmに満たないほどの小さなカラダですが、垂直であれば3m以上ジャンプすることもあります。原産地はアフリカで、おもに木の上で、昆虫や木の実などを食べながら生活しています。
ピグミーマーモセット
丸まった状態であれば、手のひらに収まるくらいの小さなカラダをした、南米原産のかわいらしいサルです。果実や昆虫も食べますが、野生では樹液と樹脂が食事の大半を占めています。ペットとして飼う場合は、サル用フードで代用できるでしょう。鳴き声は3万ヘルツ以上と非常に高音のため、人間の耳には聞こえません。お世話も比較的簡単なので、ペット初心者にもおすすめです。
ピグミースローロリス
「スロー」という名の通り、どんな時でもゆっくり動くのが特徴です。体長は20cm~30cmほどと、小さくかわいらしいのですが、カラダから毒を分泌するので要注意です。わきの下やひじの内側から分泌した毒液を、毛づくろいしながら全身に行き渡らせ、毒でカラダをガードします。スローロリスの毒は人間には影響がないといわれていますが、もしも毒に触れたり、噛まれたりした場合は念のため病院へ行きましょう。
サルの里親募集
サルの里親になりたいと思っても、サルをペットにしている人自体が少ないため、保健所や自治体の動物愛護センターに保護されることは少ないでしょう(それはそれで、良いことですが)。譲渡対象になっていることはまれですが、現在住んでいる自治体の保健所や、動物愛護センターのWebサイトをまめにチェックしたり、問い合わせをしたりすれば、出会えることがあるかもしれません。民間の保護団体でも、同様の結果になることが多いでしょう。
リスザルをはじめとしたサルの里親を希望する場合は、里親募集のWebサイトを利用するのがおすすめです。地域を絞って検索することができるので、自宅から近い里親募集を探しやすいというメリットもあります。
里親になる場合は、先述した通り、ペットの代金はかからないものの、これまでにかかったワクチンや検査の費用分を諸経費として支払うことがあります。引き取る際にどれくらいの費用がかかるのかについては、事前にメールなどの記録が残るもので確認をしておくとよいでしょう。
また、サルを診てくれる動物病院の情報を集めておくことも大切です。動物病院といっても、犬や猫以外の診察は難しいというところも少なくありません。珍しい動物を飼う時は、健康管理のこともしっかりと考えておきましょう。