【獣医師監修】猫にりんごを与えても大丈夫? りんごのメリットや注意点
猫は好奇心旺盛な動物なので、飼い主がりんごを食べていると興味津々の表情で近寄ってくることがあります。猫は肉食の動物ですが、りんごは与えても大丈夫なのでしょうか。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
猫にりんごを与える必要はありません
現在のところ、りんごを食べたことで猫が病気になったという報告はありませんが、猫にとってりんごは一切摂取しなくても問題のない食べ物です。
猫はもともと肉食動物なので、肉を消化することは得意ですが、野菜や果物の消化は苦手です。つまり、肉を食べた時よりも、野菜・果物を食べた時の方が、猫の胃腸にかかる負担は大きくなります。量によっては消化不良を起こすおそれがあるので、与えすぎにはくれぐれも注意しましょう。
ちなみに、りんごには以下のような成分が含まれます。
ビタミンC
人間にとっては外部からの摂取が必要な成分ですが、猫はビタミンCを体内で生成できるので、外部から摂取する必要はありません。
カリウム
カリウムはカラダを作る上で必須の栄養素です。このカリウムが足りていない時や、腎疾患などによりカリウムを排泄してしまった時は、低カリウム血症になってしまうことがあります。
ミネラル
ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄など、体内のバランスを整えるミネラルが含まれます。
いずれも健康に役立つ栄養素ではありますが、「りんごからしか摂取できない」というものはないため、猫に積極的にりんごを与える必要はないでしょう。
りんごの危険性
りんごに限らず、梨・桃・びわなどのバラ科に属する果物は、共通して種と葉は口にしてはいけないという約束があります。
というのも、バラ科の植物の種や葉には、青酸(シアン化水素)という物質が含まれていることが多いのですが、この青酸を大量に摂取すると、嘔吐や痙攣などの中毒症状を起こすことが知られているからです。
また、猫にとってりんごは消化しづらい食べ物なので、かたまりのまま飲み込んでしまうと消化不良を起こすおそれがあります。飼い主が目を離した隙に誤って口にしてしまわないよう、充分に注意してください。
良質なフードをしっかり食べている場合は、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。また、人間にとっては健康に役立つ食べ物でも、猫にとっては危険な場合も多くあるので、猫が欲しがるからといって、不用意にフード以外の食べ物を与えることは避けましょう。
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