目次
1.保健所の猫はどうなるの?
2.保健所の猫を引き取る方法
3.動物愛護センターや保健所から、直接引き取る方法
1.保健所の猫はどうなるの?
飼い主がいなくなってしまった猫は、ほとんどが保健所に引き取られることとなります。その猫たちはどうなってしまうのでしょうか。
■ほとんどが殺処分
環境省が発表したデータによおると、平成27年度に保健所に引き取られた猫は90,075頭で、返還数はそのうち345頭と極端に低い数字です。
犬の場合は46,649頭の引き取りに対して返還されたのは13,220頭と、ほぼ4頭に1頭が返還されていることを考えると、猫の返還率は非常に低いことが分かります。
動物愛護センターに持ち込まれた猫は、一定期間(3~7日)保護されたのち、殺されます。
動物愛護センターは保護した動物を、可愛がってくれる(愛護してくれる)施設ではありません。
どんな方法で殺処分されるのか
■ガス室
■注射
「ドリームボックス」と呼ばれるガス室にいれられ殺されてしまいます。ガスがまわるまでには約5分~20分の時間が必要なのだとか。犬や猫たちは苦しみながら亡くなっていくのです。
保健所に収容された猫の90%が数日後にはガス室で苦しみながら殺されてしまいます。…では、この猫たちはなぜ保健所に連れてこられたのでしょう?
所有者不明の子猫が多い
保健所に連れてこられた猫90,075頭のうち、14,061頭が飼い主からの持ち込み、76014頭が所有者不明となっています。
さらに76014頭の所有者不明の猫のうち、58,012頭を子猫が占めています。
持ち込まれる猫のうち半数以上が所有者不明の子猫であるということは、繫殖してしまった野良猫が収容されるケースが多いことを示しています。
殺処分されるのは野良猫だけではない
一般的には保健所に持ち込まれるのは「野良猫」(または野犬)のみであり、「安楽死」させていると言われていたりしますが、実際には家庭で飼われていた猫(犬については、ほぼ家庭犬)も持ち込まれていて、安楽死(動物に苦痛を与えずに死に至らせること)とは呼べない設備で苦痛と恐怖を感じながら殺されています。
2.保健所の猫を引き取る方法
保健所の猫達を引き取る方法
保健所の猫達の里親になるには、動物愛護センターや保健所から猫を引き出し、一時預かりをしながら、里親を探している民間のボランティア団体からの引き取りがおすすめです。各団体が行う譲与会では実際に動物と触れ合うことが出来ます。そういった里親募集の情報をまとめて閲覧できるサイトをいくつか紹介します。
保健所に収容されているペットの里親募集 :: ペットのおうち【月間利用者150万人!】保健所に収容されているペットの里親募集。ペットのおうちには全国の動物保護団体・法人・個人から、里親募集が届いております。殺処分を減らすため、ペットショップで購入を考える前に「里親になる」という入手方法を是非ご検討下さい。
犬、猫、里親さがし「いつでも里親募集中」〜ペットショップ保健所へ行く前に〜犬、猫、里親(飼い主)募集掲示板です。ペットショップへ行く前に、そして保健所へ行く前に是非ご覧ください。
3.動物愛護センターや保健所から、直接引き取る方法
ボランティア団体などを経由せず直接、動物愛護センターや保健所から引き取る方法をご紹介します。各地方自治体の動物愛護センターによって様々です。
以下の横浜市保健所HPでは、動物を引き取る際の条件を紹介しています。
それでは実際に横浜市の保健所から猫を引き出す場合を例にご紹介いたします。
①面談の予約をする
引き出し後の飼育環境等の確認を行い、里親になるに相応しい人物か面談をおこないます。適正に終生飼育することが難しいと判断された場合、譲渡は受けられません。電話、FAX、動物愛護センター窓口で面談の日時を予約が出来ます。
«横浜市の場合»
月曜日から土曜日まで、各日以下の時間帯で行われています。
(1) 9:30~11:00
(2) 11:00~12:30
(3) 13:30~15:00
②面談を行う
犬や猫の適切な飼育が可能かを判断するための、面談があります。この際、誓約書などを提出します。
③猫との見合い
面談に合格した場合、猫とお見合いが可能です。あらかじめHPから希望の猫を選んでいき当日お見合いを行います。一度で最大2頭まで会うことが出来ます。相性が合えばその日のうちに連れて帰ることが出来ます。ここまでの所要時間は1時間30分程度です。
動物愛護センターや保健所から猫を引き出す場合、面談や講習が義務付けられているのが一般的です。都道府県によっては譲渡自体を行っていない場合もあるので、事前にHPや電話などで確認し、問い合わせることが第一歩となります。
最後に
飼い主の身勝手な理由で保健所に連れ込まれるペットも少なくありません。まず私たちはペットを飼う前に、きちんと最期まで大切に育てられるかどうか、真剣に考えなくてはいけません。これから猫を飼いたいと思っている方、ぜひ保健所の猫を引き取ることも検討してみてください。不幸な猫たちがいなくなりますように。