【獣医師監修】犬のシャンプー、しないとどうなる? シャンプーの頻度とやり方

犬のシャンプーの好ましい頻度はどれくらい? しないとどうなってしまうの? 愛犬のために正しいシャンプーの方法も知りましょう。

  • サムネイル: PECO編集部
  • 更新日:

監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬は人間と違ってほとんど汗をかかず、唯一かくところは肉球だけです。汗臭くならない犬にとって、シャンプーは必要なのでしょうか? 愛犬がシャンプーを嫌がると、飼い主はシャンプーをしてあげるのがちょっと面倒になってしまうこともあるのではないでしょうか。

犬のシャンプーを怠ってしまうと、どんなことが起こると思いますか? 知っておきたいシャンプーの頻度や方法についても解説します。

シャンプーしないとどうなる?

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

Cindy Hughes/Shutterstock.com

うちの犬はあまり汚れることがないから、シャンプーはそれほど必要ないかも…と思っている人もいるでしょう。しかし、余分な皮脂や古い角質が皮膚に残ったままになることで痒みの原因になったり、皮膚疾患を招くこともあります。また、外の汚れなどが付着したままになることもありますし、アレルギー体質の場合は、皮毛に付いたアレルゲンを落としてあげる必要もあります。このように、シャンプーはやはり重要なのです。

シャンプーの頻度

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

kc.bangkaew/Shutterstock.com

一般的に適切なシャンプーの頻度とされているのは皮膚トラブルなどで特別にかかりつけ医から頻繁に洗うように指示が出ている場合を除き、1ヶ月に1度もしくは2ヶ月に1度くらいで十分です。
定期的なシャンプーは被毛や皮膚を清潔に保つことができます。そうはいっても臭いが気になるからと、毎週シャンプーしている飼い主もいるようです。シャンプーのしすぎやシャンプー剤の付けすぎは、必要な皮脂まで洗い流してしまうのでかえって皮膚トラブルを招きます。

また、老犬の場合は、シャンプーすることで体力を消耗させてしまう可能性があります。シャンプーは3カ月に1回程度にしてあげて、その代わりにこまめにブラッシングをしてあげるといいでしょう。ブラッシングでもある程度の汚れを除去することはできます。また、ぬるま湯を張って浸からせてあげるのもいいでしょう。

プロへお願いする場合

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

135pixels/Shutterstock.com

犬を飼い始めたばかりでシャンプーデビューはちょっと不安という人は、プロへお願いして愛犬をきれいにしてもらいましょう。犬のシャンプーにはフットケアや耳掃除なども含まれたコースになっているサロンが多いようです。料金はサロンによって異なるのはもちろん、犬の大きさ、毛の長さによって変わってきます。

料金の目安としては、小型犬で3,000円〜5,000円くらい、中型犬は4,000円〜6,000円ほど、大型犬になると7,000円〜10,000円程度です。また、トリミング(毛のカット)が必要な犬種では料金は異なります。ちなみに子犬のシャンプーデビューは体調さえよければいつでもおこなえますが、サロンでお願いする場合は感染症リスクを抑えるため、混合ワクチン接種が済んでからになります。何回の接種が必要かはサロンによって異なるため確認しましょう。

自分で行う場合

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

135pixels/Shutterstock.com

犬のシャンプーはコツさえつかめば簡単です。大切な愛犬を自分の手でシャンプーしてあげましょう!

自宅でのシャンプーのために用意するものは、犬用シャンプーとブラッシング用のブラシです。シャンプーは犬用のものを使用します。人間用のシャンプーはPh(水素イオン濃度指数。酸性、アルカリ性の度合いを示す指標)が違うので、犬の肌には合わないものになっています。香りがいいものや毛がフワフワに仕上がるシャンプーなど人気のシャンプーがいろいろ出ているので、愛犬に合うシャンプーを選びましょう。

自宅でのシャンプー方法は、まず十分なブラッシングをすることから始まります。ブラッシングが不十分で毛の絡まりなどがそのままになってしまうと、シャンプーをしても汚れが取れません。シャワーの温度は人肌程度といわれていますが、冬場寒がるようであれば少し温かめにしてもいいでしょう。

シャワーでぬるま湯をかけ始めるのは、頭より遠い場所からです。最初にお尻から流していき、徐々に頭の方に向かって流すようにします。シャワーヘッドは皮膚に密着させるようにして使用します。そうすることで、皮脂によりなかなか地肌まで届かないお湯がしっかり届きますし、シャワーの音で犬をビックリさせることもありません。
顔を濡らすときは、頭頂部にシャワーヘッドをあて、そこから下へ流れるお湯で顔が濡れていくようにすると嫌がられにくいでしょう。耳の中にシャワーのお湯が直接入らないように注意しましょう。

シャンプーを泡立てたら、指の腹を使ってマッサージをするようにしっかり洗います。ゴシゴシこすったり、爪を立てて皮膚を傷つけたりしないよう注意しましょう。肉球の間も忘れずに洗いましょう。
耳は泡をとって包み込むようにして洗い、耳の中に水を入れないよう洗う側を下向きに傾けるようにします。頭や顔は優しく洗います。泡が目に入らないように注意しながら手早く洗いましょう。

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

Patchra Suttivirat/Shutterstock.com

シャンプーをきれいに洗い流して、しっかりとタオルで全身を拭きます。タオルドライ後は必ずドライヤーを使ってしっかり乾かしましょう。スリッカーブラシなどでとかしながらドライヤーをあてると早く乾きます。

犬のシャンプーのコツを早くつかんで、愛犬が気持ちいいシャンプータイムにしてあげてくださいね。

内容について報告する