台北駅裏手に広がる問屋街の一角にある「金昇岱皮件精品有限公司(King Sheng Dai Leather Products Limited)」の前を通りかかると、店先に白黒の毛並みが美しい看板猫を発見。誘われるまま店内に入ると、店員さんたちが笑顔で出迎えてくれました。
きらきらと輝く金色の瞳が美しく、優雅な立ち姿もキマっているその美形ぶりから女の子かと思いきや、なんと男の子だと聞いてびっくり。その名も金銀釧(チンティオツォー)君(5歳♂)。
イケメン看板猫の金銀釧君がお出迎え
台湾語の“たくさん儲かる”という意味の「得組(ティオツォー)」と、中国語の「金銀釧(チンティオツォー)」の響きが似ていることからこのおめでたい名前がついたというだけあって、金銀釧君は立派に看板猫の務めを果たしている様子。店員の楊朝景(ヤンツァオチン)さんは「金銀釧が店の前にいるだけでお客様が立ち寄ってくださるので、まさに招き猫ですね」とニコニコ。
猫好きの店員楊朝景さんと
子猫の時にお店の近所で拾われたという金銀釧君ですが、今では自分が野良猫だった時代のことはすっかり忘れてしまったようで、まったく人見知りもせず、訪れる人々に撫でられるのが日課だとか。
「優しく撫でつづけていると金銀釧もだんだんリラックスして、自分からなついてスリスリして甘えるんですよ」と楊朝景さん。とにかく甘えん坊で、人が大好きな金銀釧君は、街を行き交う人々の人気者。
バッグの宣伝部長としても活躍中
もちろん子供に触られるのも平気なようで、老若男女の分け隔てなくきちんとご挨拶してくれる愛想の良さに、ついついお店の前で足を止めてしまう人も多いとか。バッグや財布などが所狭しと陳列されている店内を、上手に商品をよけながら闊歩し、たまには店先に陣取って、道行く人々にさりげなく自分の存在をアピールして店内へと誘う働きぶりは、まさに看板猫の鑑と言えるでしょう。
金昇岱皮件精品有限公司
台北市大同區長安西路198號
営業時間/10:30~20:30
定休日/不定休
取材・平野敦子