JR津和野駅から徒歩約30分ほどで、江戸時代から続く財間酒場が、以前使用していた酒蔵を開放する「高砂酒造資料館」に到着。のれんをくぐると、いきなり淡いグレーの毛並みが美しい看板猫の春ちゃんが、まるで「ようこそいらっしゃいませ!」と言うように、抜群のタイミングでニャーニャー甘えてすり寄って来てくれました。飼い猫を亡くしたばかりの猫好きの店主・財間章さんが、役場の方に「保護された子猫が3匹いるので引き取ってもらえないか」と相談を持ちかけられたのがきっかけで、「3匹は飼えんけど1匹なら……」と引き取られたのが春ちゃんだったとのこと。
江戸時代から続く老舗酒蔵は一見の価値あり
子猫の時から家族に溺愛されて育った春ちゃんは鷹揚な性格で、当時飼っていた犬の花ちゃんのことも大好きで、仲良くしようと近寄って行くものの、花ちゃんには断固拒否されていたとか。そんな春ちゃんは喧嘩にもめっぽう弱く、近所の野良猫たちに自分のごはんを盗られてしまうのが常だといいます。「わしか息子がおる時だけ強気でね」と笑う章さん。
看板猫お得意のキュートなおねだりポーズ
そのくせちゃっかり章さんの晩酌のつまみをおねだりするようで、「鰹のタタキが大好物で、半分ぐらいこいつに食われるんです」とのこと。なのになぜかブリや鯛という猫なら大喜びしそうな魚は嫌いだそうで、見向きもしないというグルメっぷり!
春ちゃんとの晩酌が楽しみだという財間章さん
そして春ちゃんのお得意は“狩り”で、ネズミやスズメやツバメを難なく捕らえる根っからのハンターだといいます。
高砂酒造資料館
島根県鹿足郡津和野町中座ロ34
TEL 0856-72-0039
営業時間/9:00~17:00