【獣医師監修】猫の目の不思議。 知っておきたい状態やサインなど

大きな目は猫のチャームポイント。緑、茶と色も様々です。目ヤニや涙が出る、目が赤いなど、病気のサインとケアについても知っておきましょう。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫の目の不思議

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濡れたように輝く猫の目はまるで宝石のよう。目の色もまた、宝石のように様々です。猫の目の色は、ブラウン、オレンジ、イエロー、グリーン、が一般的です。生まれて間もない仔猫の目は、「キトンブルー」と呼ばれる青色がほとんど。生後2ヶ月頃には虹彩のメラニンが定着し、本来の色へと変化します。メラニン色素を抑える遺伝子をもった猫はブルーに、色素がもっと少ないと血管の色が透けて見えるため赤色になります。なお、左右違う色の目は「オッドアイ」と呼びます。

猫の目は昼でも光って見えますが、とくに暗闇では、夜空にまたたく恒星のように自ら光を放ちます。それは、網膜の後ろについているタペタムという反射板に光が当たって反射するため。タペタムはわずかな光を反射して視神経に伝える働きを持っているため、猫は暗がりでも獲物の動きがわかるのです。

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一方、猫は光の量を素早く調整できる縦型の瞳孔を持つ夜行性動物です。猫の瞳孔は、明るい場所では細く、暗い場所では太くなります。猫の目が黒目がちになるのは、目いっぱい光を取り込もうと、瞳孔が広がっている証拠です。

猫の瞳孔は人と同様に自律神経によって支配されています。そのため、活動的な時は瞳孔が開き、リラックスしている時は縮小します。長い間、瞳孔が開いたままの場合は、神経が正常に働いていなかったり、光を全く感じていないなどの恐れがあるため、受診が必要です。

目ヤニや涙は病気のサイン

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猫はくりくりと大きな目をしているだけに、目ヤニや涙、充血など、目のトラブルが目立ちます。放っておいても心配のない症状もありますが、こじらせて悪化させてしまうこともあるので、病気のサインを見逃さないようにしましょう。

目のトラブルの中でもっとも気になるのが目ヤニ。人間も同じですが、目ヤニは目の正常な代謝として、いらなくなった老廃物と目を保護している粘液が混じりあってできるものであり、通常はまばたきをする時に涙で流れます。しかし、寝ている間はまばたきをしないため、寝起きに少量の目ヤニが付くことがあります。これは全く心配しなくていいでしょう。しかし、大量の目ヤニが出たり、黄色や緑色などいつもと違う色をしている時は、ウイルス感染や細菌感染などを起こしているおそれがあります。

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目ヤニ以外でも、涙の量が増える、眼を開けづらそうにしている、目が充血している、などの症状がみられる時は、同様に感染を起こしていたり、目に傷が出来ていたりすることがあるので、早めに受診しましょう。
ところで、猫の目頭側から白い膜のようなものが出ていてびっくりした経験はありませんか? これは「第三眼瞼」という組織。通称「瞬膜」と呼ばれ、眼球を保護する働きを持つ第3の瞼です。眠い時や疲れている時などに姿を現しますが、通常の活動時に現れたままになっている場合は神経学的な異常があったり、全身状態が悪かったりするおそれがあるため、注意が必要です。また、外傷や炎症などにより腫れた第三眼瞼が目頭から飛び出す「第三眼瞼突出」、通称「チェリーアイ」と呼ばれる疾患もあります。

目のケア

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目ヤニなど、目の周りの汚れは、湿らせたガーゼやコットンを使ってやさしくふき取ります。くれぐれも眼球に触れないよう、気をつけてください。ただし、ウエットティッシュはアルコール成分が入っている場合があるので、使わないようにしましょう。

人間用の目薬を代用したくなる気持ちもわかりますが、刺激が強く、猫が目をこすって悪化させたり、通常猫には使用しない成分が入っている場合もあるので、目薬は獣医師から処方されたものを使ってください。「ちょっとくらいなら大丈夫!」と、素人判断で使って悪化させてしまったら余計に大変です。

病気になったり、ケガをした時は専門家に任せるのが安心ですが、予防や早期発見は飼い主の役目です。愛らしい瞳に癒されつつ、異常や異変がないかしっかり観察して、猫の健康管理に努めましょう。

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