【獣医師監修】仔犬のエサの量と回数。成長に合わせてどう変えていくか
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【獣医師監修】仔犬のエサの量と回数。成長に合わせてどう変えていくか

仔犬を飼い始めた時に、飼い主が悩むことといえばしつけと食事です。毎日のエサの量は合っているか、回数はこれでいいのかなど、悩みは尽きません。そこで今回は、仔犬のエサの量・回数について解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

仔犬のエサの量・回数

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仔犬の時期の食事はとても重要です。小型犬では食事量が少なかったり、間隔が開きすぎてしまうことで低血糖症を起こすことがあります。また、大型犬では、過剰な栄養により骨の病気が起こることもあります。自分の犬に必要な食事量や回数をよく理解し、正しく与えていくことがとても大切です。

エサの量・回数は、仔犬の体格・体調を見ながら決めていきます。仔犬は、成長に合わせてこまめにエサの量を調節しなければなりません。
では、具体的にはどのようにエサを与えればよいのでしょうか。

ドッグフードは仔犬用のものを選びます。フードによってカロリーが異なるため、1日に必要なグラム数はフードにより変わってきます。フードの袋に給餌量の表が記載されているので、そこに記載された1日必要量を与えます。

生後1ヶ月くらいであれば、お湯でふやかしたドッグフードに犬用ミルクを混ぜた離乳食を与えた方がいいかもしれません。生後2~3ヶ月であれば、ふやかしたドッグフードだけでも大丈夫でしょう。ドライフードが簡単に指でつぶせるくらいまでふやかすようにし、1日必要量を3~4回に分けて与えるようにします。

生後4ヶ月頃になってからは、少しずつ固いドライフードを食べられるようになることが多いです。急にふやかすのをやめると消化が追いつかず、嘔吐や下痢を起こすことがあるので、ふやかし具合で調整するようにします。ふやかす時間を短くし、ドライフードの周りはふやけているものの真ん中あたりはまだ固い、くらいのものを与えることで少しずつ慣れさせていきましょう。また、食事回数も1日2~3回に移行していきます。

生後6ヶ月頃になると、小型犬ではほぼ成犬時と同じくらいの体格になるため、あと1~2ヶ月くらいで仔犬用のフードから成犬用のフードに移行していくことになります。大型犬の場合は、まだまだ仔犬用フードでいいでしょう。この頃になると、1日必要量を2回に分けて食べられるようになりますが、個体差があるので、一度にたくさん食べるのが苦手なようであれば、1日3回食のままでもいいでしょう。

生後7~10ヶ月くらいで、仔犬用から成犬用のドッグフードへ切り替えていきます。この時も、いきなり全部を新しいフードにするのではなく、少しずつ新しいフードに切り替えるのがポイントになります。フードによっては、「生後6ヶ月齢まで」「6ヶ月齢~12ヶ月齢まで」など、仔犬用のフードがさらに細かく分かれていることもあります。

仔犬にエサを与える時の注意点

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フードを与える際はフードの袋に記載されている給餌量を参考にしますが、その量を与えていても消化しきれず、消化器症状が出てしまうこともあります。

その犬にとって適当なエサの量が与えられているかどうかの目安になるのが、便の硬さです。便がやわらかい時は、エサの量が多すぎて消化不良を起こしている可能性があります。エサの全体量を減らしたり、食事の回数を増やし一度に与えるエサの量を減らしたりして、消化器官への負担を減らしましょう。逆に便が硬すぎる時は、エサの量が少ない可能性があります。

もちろん、食事量以外の原因で下痢などを起こすこともあるので、動物病院への受診も検討してください。

仔犬にエサを与える時は、その犬に適したドッグフードを与えているか、量や回数は適切かをしっかり観察して調整していきます。仔犬の健康のためにも、飼い主がしっかりエサの量・回数をコントロールするようにしましょう。

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