【獣医師監修】柴犬の散歩、首輪とハーネスのどちらがおすすめ?
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【獣医師監修】柴犬の散歩、首輪とハーネスのどちらがおすすめ?

柴犬は散歩が大好きな犬種です。散歩の必需品といえば、首輪もしくはハーネスですが、柴犬にはどちらが適切なのでしょうか。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

首輪とハーネス、どっちがおすすめ?

首輪とハーネスは、どちらを選ぶべきか、というものではなく、犬の年齢や体調・性格などによって使い分けるべきものです。それぞれに特徴、メリット、デメリットがあるので、しっかりと理解して、愛犬の様子を見ながらうまく使い分けていきましょう。

首輪の特徴

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首輪とは、読んで字のごとく、首に巻いて使用します。親犬が仔犬をしつける時、親犬は仔犬の首を軽く噛むことで「してはいけないこと」を仔犬に教えます。そのため、犬に首輪を巻くことで、しつけがしやすくなるといわれています。

また、首輪をつけていれば、その犬が飼い犬であることが一目でわかります。首輪に飼い主の連絡先などを記入した迷子札を付けておくと、保護された時に連絡をもらえる確率が高くなるでしょう。

ハーネスの特徴

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ハーネスは、もともとソリ犬にソリを引かせるために作られたものです。ソリ犬は長時間にわたって、重い荷物や人間の乗ったソリを引かなくてはいけないので、カラダの一点に荷重が集中する首輪を使用すると、犬が疲労しやすく力を出し切れないことがあります。

その点、ハーネスは犬のカラダへの負担を減らし、犬が力を出し続けられるように設計されています。また、盲導犬や介助犬が人を導くためにも、犬の挙動が人に伝わりやすいハーネスが使われています。

首輪のメリット

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●着脱が簡単に行える
●常に装着しておくことができる
●リードを通じて犬の首に直接飼い主の意思が伝わるので、コミュニケーションが取りやすくしつけに向いている

首輪のデメリット

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●首が細く、頭の小さい犬種では首輪が抜けやすい
●首や気管への負担が大きい
●長毛の犬種では、摩擦により毛切れが発生する場合がある

ハーネスのメリット

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●引っ張っても首や気管に負担がかからない
●胴に回すので抜けにくい

ハーネスのデメリット

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●犬が引っ張りやすくなるので、引っ張り癖がつきやすく、また治りにくい
●犬が噛んで壊してしまうことがあるので、装着したままにはできない
●着脱に時間がかかる

必要に応じて首輪とハーネスを使い分けよう!

首輪とハーネスの特徴や、メリット・デメリットについてみてきました。柴犬を飼っている人の間でも、どちらがよいかについては意見が分かれるようですが、どちらかを選ばなくてはならないというものではありません。犬の成長や健康状態、目的に合わせて、より適切な方を使用しましょう。

たとえば、柴犬と散歩に行くなら、飼い主の横について歩く「リーダーウォーク」を教える必要があります。このしつけをするためには、犬に飼い主の意思が伝わりやすい首輪の方が向いているといわれています。

しかし、疾患がある犬や気管が弱い犬種に対しては、首輪の使用によりカラダにかかる負担が大きくなるので、ハーネスを使う方がいい場合もあります。

また、室内では迷子札付きの首輪、散歩中はハーネスなど、場面によって使い分けるのもおすすめです。

それぞれにメリットとデメリットがあるということをしっかりと理解した上で、愛犬にも飼い主にもベストな選択ができるようにしていきたいものです。そのためにも、首輪とハーネスのどちらをつけても犬が不快に感じないように、日頃から慣らしておきましょう。

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