【獣医師監修】柴犬の仔犬の体重、どのくらいが理想的?
日本犬の代表といえる柴犬。愛嬌たっぷりの表情と飼い主に忠実な性格が、日本ではもちろん、海外でも愛されている犬種です。柴犬の仔犬を家族に迎え入れたら、その体重や食事について、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
柴犬の仔犬の体重
個体差はありますが、柴犬の成犬の適正体重は9kg前後といわれています。仔犬が成犬になる生後12ヶ月以降は、これくらいの体重を目安にするとよいでしょう。ただし、カラダが小さいメスの柴犬や、豆柴と呼ばれる小型の柴犬の場合は、8㎏以下になることもあります。
それでは、生後12ヶ月までの柴犬の仔犬の体重は、どのように変化していくのでしょうか。一例として、ある柴犬の仔犬の体重変化をみていきましょう。
●生後2ヶ月:1.9㎏
●生後3ヶ月:2.5㎏
●生後4ヶ月:3.8㎏
●生後5ヶ月:4.8㎏
●生後6ヶ月:5.7㎏
●生後7ヶ月:6.5㎏
●生後8ヶ月:7.1㎏
●生後9ヶ月:7.4㎏
●生後10ヶ月:7.6㎏
●生後11ヶ月:7.7㎏
●生後12ヶ月:7.7㎏
柴犬の仔犬は、生後6ヶ月くらいまではどんどん体重が増加しますが、成犬と体格がほとんど変わらなくなる生後7ヶ月を過ぎると、あまり増加はみられません。成長期に体重が増えなかったり、逆に減ったりしてしまうような時は、病気が隠れているおそれがあります。定期的に体重を測定し、異常がみられた場合はすぐに獣医師の診断を仰ぎましょう。
仔犬のエサの与え方
成長期の仔犬にとって、毎日の食事はとても重要なものです。月齢によって適切なエサの量や回数は異なり、また犬によって個体差もあるため、それぞれの飼い主が愛犬にとって適切なエサの与え方を見極めていかなければなりません。
まず前提として、仔犬に与えるフードは仔犬専用の製品を選びましょう。仔犬はカラダや骨格を大きくしていくために、成犬よりも多くのカロリー量や栄養素を必要とします。その条件を満たした専用フードは、仔犬の成長に欠かせません。
生後1ヶ月まで
生後1ヶ月は離乳の時期。それ以前は基本的に母乳で育てます。とくに、生まれてすぐに飲む母乳は初乳といって、母犬が持っている免疫などが含まれています。仔犬が健康に育つためには非常に重要なものなので、必ず飲ませてあげましょう。
母犬がいない場合は、飼い主が仔犬用のミルクを与える必要があります。牛乳や人間用のミルクは、仔犬用のミルクと成分が異なるため、絶対に与えてはいけません。
生後1ヶ月~2ヶ月
生後1ヶ月頃から、仔犬はミルク以外の食べ物にも興味を示し始めます。市販の仔犬用離乳食や、ぬるま湯でふやかした仔犬専用フードを犬用ミルクに混ぜたものを与えましょう。
生後2ヶ月~
生後2ヶ月を過ぎれば、ミルクは卒業。仔犬専用のドライフードをぬるま湯でふやかし、指でつぶせるくらいの硬さにして与えましょう。この頃の仔犬は胃袋がまだ小さく、たくさんの量のエサを一気に食べることができないので、1日に必要な量を3~4回に分けて与えます。
生後3~4ヶ月になれば、ドライフードをふやかさずに食べられるようになります。ただし、いきなりふやかすのをやめてしまうと、消化不良を起こす可能性があるので、ふやかし具合を調整し、少しずつ硬いフードに慣れさせていきましょう。また、食事の回数も1日2~3回に減らします。
生後7ヶ月~
この頃になると、体重の増加も落ち着き、ほぼ成犬と同じ体格に成長しています。仔犬用フードから成犬用フードへの切り替えを始めましょう。この場合もいきなりすべて新しいフードにするのではなく、これまでのフードに新しいフードを混ぜて与えることで、徐々に慣らしていってください。また、この頃には消化器官も充分発達しているので、1日2回の食事でも問題なく必要量を食べてくれるようになります。
柴犬を肥満にさせないために
肥満は万病の元。太りすぎには充分に注意したいものです。ただし、成長期の仔犬の場合は、あまり気にしなくてもよいでしょう。毎日の食事量は、基本的には与えるフードのパッケージに記載されている量を目安とします。
また、生後7ヶ月を過ぎて成犬と同じくらいの大きさまで成長したら、フードを成犬用に切り替えるタイミングです。成長期の仔犬は、成犬よりも多くのエネルギーや栄養素を必要とするため、仔犬用のフードは成犬用と比較して高カロリーに作られています。カラダの成長が止まった後も仔犬用フードを与え続けると、肥満につながるおそれがあるので注意しましょう。
柴犬の仔犬の体重と、適切なエサの与え方についてみてきました。仔犬の体重は、少しずつ確実に増えていくものです。そして、成長期の食事内容は、その後の犬の健康に大きな影響を与えます。愛犬と長く健康に暮らしていくためにも、しっかりとした食事管理を行いましょう。
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